研究課題/領域番号 |
23592011
|
研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
花崎 和弘 高知大学, 教育研究部医療学系, 教授 (30240790)
|
研究分担者 |
北川 博之 高知大学, 教育研究部医療学系, 助教 (10403883)
矢田部 智昭 高知大学, 教育研究部医療学系, 助教 (60437720)
上原 良雄 高知大学, 教育研究部医療学系, 助教 (60346723)
|
研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
キーワード | 人工膵臓 / 糖尿病 / 周術期 / 血糖管理 |
研究概要 |
糖尿病患者は非糖尿病患者に比べて術後感染性合併症の発生頻度が高いとされている。また周術期に厳密な血糖管理を行うことにより、感染性合併症の発生を抑制することができると報告されている。しかし多くの追試で厳密な血糖管理に伴う重篤な低血糖発作の危険性が報告されてきた。現在のところ周術期感染性合併症を抑制する至適な血糖管理濃度域は明らかではない。人工膵臓を用いた血糖管理は、低血糖発作の危険性がなく、高い精度で目標血糖管理を達成できる理想的な方法である。これにより特に糖尿病患者において、消化器外科周術期における感染性合併症を抑制する至適な血糖管理濃度を明らかにする。すでに400例以上の症例で人工膵臓を用いた血糖管理の実績があり、これまでのところ低血糖発作は1例も経験していない。また糖尿病患者は全体の20%程度であった。これらの研究成果を国内、国外で発表し、この成果をもとに本研究を高知大学医学部倫理委員会に申請し、審査の結果認められた。登録患者への説明文書と同意書、同意撤回書を作成し、データベースを作成した。また臨床データ、術式や麻酔法、手術成績、サイトカインなどの液性因子、入院コストを記録する。血糖管理は80-110mg/dl, 110-150mg/dl, 150-180mg/dlの3群にランダムに振り分ける。手術内容も胃、食道、結腸直腸、肝胆膵の症例に偏りが生じることのないように割り付けを行う。現在症例の登録を開始している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
人工膵臓を使用できるICUの稼働率が高く、症例登録がやや遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
昨年度と同様に症例登録を推進する。
|
次年度の研究費の使用計画 |
消耗品である人工膵臓の部品、および液性因子の解析に使用する。成果の発表を国内および国際学会に報告するため旅費として使用する。症例登録に遅れが生じたため、使用残額が発生している。
|