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2011 年度 実施状況報告書

癌間質相互作用を制御する膵星細胞関連miRNAの同定とその制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23592012
研究機関九州大学

研究代表者

冨永 洋平  九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 共同研究員 (90304823)

研究分担者 佐藤 典宏  九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 共同研究員 (20423527)
上田 純二  九州大学, 大学病院, 助教 (90529801)
難波江 俊永  九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 共同研究員 (10467889)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード膵癌 / miRNA
研究概要

癌組織や癌細胞におけるmiRNAの発現・機能解析は広く行われてきたが、癌の進展に強く影響を及ぼす癌関連線維芽細胞におけるmiRNAの発現・機能解析については報告はなく、癌間質相互作用を制御する膵星細胞関連miRNAの発現・機能解析を行うことが本研究の目的であり、本年度は以下の研究を行った。癌関連PSCsにおけるmiRNAの発現プロファイリングのため、膵癌組織由来PSCsの樹立を行い、その癌間質相互作用に関しての解析を行いArrayを行うPSCsの選択を行った。現在それらのPSCsよりmicroRNAを抽出し、arrayへ出す準備を進めている。また、癌間質相互作用に他の癌腫で関与が報告されている、miR31、 miR204、 miR34a、miR21、miR200cなどのmicroRNAに関して、膵癌由来PSCsでの発現解析を行った。その結果、miR31の癌由来のPSCsで発現が増加していることを認めた。 miR204はゲムシタビン治療群において高発現で予後良好であることが知られているが、膵星細胞では癌細胞と同程度の発現を認めたが、癌由来と正常由来の膵星細胞の間で明らかな傾向は認められなかった。 miR34aは癌の増殖抑制で知られているが、癌細胞と比較して正常由来の膵星細胞で発現の増加を認め、さらに癌由来の膵星細胞で発現の増加を認めた。 miR21は癌の増殖や浸潤能や薬剤耐性に関与することが知られているが、正常由来膵星細胞より癌由来膵星細胞で発現の低下を認めた。 miR200cはE-cadherinの発現を制御し転移を抑制するが、正常由来膵星細胞と癌由来膵星細胞とで明らかな差は認められなかった。平成24年度は選択した有望なmiRNAにて関して、in vitroおよびin vivoでの実験を進めていく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

microRNAの発現プロファイリングを行う膵癌由来膵星細胞の選択にあたって、その解析も最も適した細胞選択のための解析に難渋した。

今後の研究の推進方策

microRNAの発現プロファイリングの結果を受けて、膵癌の癌間質相互作用に最も関与すると思われるmiRNAを早急に選択し、その後の実験を的確かつ円滑に進めていく。

次年度の研究費の使用計画

本研究の遂行に必要な主要装置(共焦点レーザー顕微鏡、フローサイトメーター、in vivo蛍光イメージャー、リアルタイムPCR, 蛍光顕微鏡、遺伝子導入装置、セルソーター、バイオアナライザー、ナノドロップ、FACS機器など)は既に研究室内に設置されている。この他の機器(透過型電子顕微鏡、DNAシークエンサーなど)については学内の研究支援センターにおいて利用可能であり、現在の研究遂行に支障はない。また固形癌に適した高額なセルソーターが必要となる場合もあるがすでに学内の研究支援センターにおいて2台使用できる環境にあり特に新規に購入する必要はない。このため研究経費において新たな設備備品の購入は不要である。消耗品においては qRT-PCRを行うための試薬やプライマーの購入、ソート用モノクローナル抗体, ソート時の使用試薬、Nucleofector用導入試薬、shRNA/レトロウイルス作成キット、マウス等 を実験遂行において購入を予定している。

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公開日: 2013-07-10  

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