研究課題
基盤研究(C)
膵癌は予後不良な疾患であり、新規治療薬の開発が期待されている。近年、膵癌間質が癌の進展を多面的に促進させ、抗癌剤耐性にも関与している事が実証された。本研究において、膵癌間質と正常膵間質で発現に差のある蛋白を網羅的に解析し、CRMP4という候補蛋白を選出した。膵癌においてCRMP4の発現は強力な予後、再発予測因子であり、静脈浸潤、肝転移とも相関を認めた。また、細胞実験系において、CRMP4の発現低下が増殖には変化を認めないが、浸潤能を低下させることを発見した。これらの結果から、CRMP4が膵癌細胞の浸潤を促進し、静脈浸潤、肝転移を増加させ、膵癌患者の予後を増悪させていることが示唆された。
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