研究課題/領域番号 |
23592030
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
渡邊 剛 金沢大学, 医学系, 教授 (60242492)
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研究分担者 |
石川 紀彦 金沢大学, 大学病院, 講師 (50343182)
飯野 賢治 金沢大学, 大学病院, 助教 (60595453)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 大動脈狭窄症 / 心拍動下 / ロボット / Apico-aortic bypass / ステントグラフト |
研究概要 |
本年度は,Apico-Aortic Bypassモデルの確立に取り組んだ.【大動脈弁付きステントグラフとの開発】死体豚の心臓を用いてセルジンガー法にて低侵襲に心尖部に挿入,固定できる大動脈弁付きステントグラフを開発した. 【下行大動脈への人工血管の縫合法の確立】上記と同様にブタ死体を用い下行大動脈に人工血管を自動吻合器を用いて端側吻合する方法を確立した.端側吻合に関してはリークやバースト圧などのパラメーターを測定しその手技の確立を目指した.その結果,セルジンガー法にて低侵襲に心尖部に挿入,固定できる大動脈弁付きステントグラフを開発できたエチコン社製サーキュラーステープラーを用い下行大動脈(ブタ死体)に人工血管を前述の自動吻合器を用いて端側吻合する方法を確立した.サーキュラーステープラーは消化器外科で通常用いる消化管吻合用のデバイスを用いて行った.これらの結果から低侵襲にApico-aortic bypass手術をおこなうことンできるデバイスの開発が可能であることを明らかにした.大動脈狭窄症に対する手術はいくつか開発されているが術式としては未完成であり,合併症なども多く報告されている.我々の研究している術式は心尖部への人工血管装着には新開発のステントグラフトを用い迅速かつ確実な手技を目指すものである.大動脈への吻合も自動吻合器を用いる画期的なものであり完全内視鏡下るApico-aortic bypass手術の第一段階を達成した成果と言え意義あるものである.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本来ならば麻酔豚を用いた実験に入っている段階であるが,いまだそこまでには至っていない.ロボットを用いたグラフト同士の吻合実験に至っていないのが原因であると考える.
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今後の研究の推進方策 |
早急にda Vinci Surgical Systemを用いたグラフト同士の吻合実験を開始する.
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度からの実験に備えて必要な機器を順次揃える予定であったが、計画より一部実験が遅れをとっており購入できなかった。次年度は必要機器を購入し、更に吻合実験に用いるロボット鉗子などを購入する予定である。
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