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2012 年度 実施状況報告書

心室中隔穿孔に対するカテーテル治療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23592033
研究機関名古屋大学

研究代表者

碓氷 章彦  名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30283443)

研究分担者 上田 裕一  名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80314011)
大島 英揮  名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (40378188)
荒木 善盛  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (70437010)
岡田 正穂  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (20566989)
六鹿 雅登  名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教 (80447820)
徳田 順之  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (30467302)
キーワード心筋梗塞 / カテーテル治療
研究概要

急性心筋梗塞に合併する心室中隔穿孔に対しては、穿孔を来した心室中隔を手術で再建することが唯一の治療法であるが、急性心筋梗塞にともなう脆弱な心筋組織を手術するため、手術操作が困難であるとともに、重篤な心不全病態での手術であるため、手術成績は不良である。本研究では、心室中隔穿孔を、外科手術ではなくカテーテル治療により治療するために、左心室内に留置可能なステントグラフトの開発を進めている。左心室の内腔解剖は中隔側半周は肉柱組織に乏しく、平坦な組織であり、ステントグラフトの圧着に適しているが、自由壁半周には乳頭筋組織があり、ステントグラフト留置が困難な構造を示している。また、ステントグラフトが乳頭筋を圧迫することにより乳頭筋機能障害から僧帽弁逆流をきたしたり、心室性不整脈を誘発する可能性があり、ステントグラフトのデザインは非常に重要となる。
われわれは金属糸を編み込んだネット状ステントグラフトを用い、左心室心尖部全体を被覆する円錐状のステントグラフトを初期モデルとして作成した。ラバーにより作成した心臓モデルに挿入し、ステントグラフトのフィッチングを確認したが、乳頭筋を圧迫するため、第2号モデルとして、中隔側のみを被覆する非対称円錐状のステントグラフトを試作し、心臓モデルへの挿入実験を施行している。このモデルでは乳頭筋への圧迫は生じないが、中隔側を圧迫する圧力が分散されるため、心室中隔穿孔の被覆力は源弱する懸念がある。現在は、ステントグラフトを左室心尖部に固定し、心室中隔穿孔の被覆力を強化する改良を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究当初に考案した円錐状のステントグラフトを試作して、ラバーにより作成した心臓モデルに挿入し、ステントグラフトのフィッチングを確認したが、乳頭筋を圧迫し、心機能を抑制し、不整脈を惹起する事が予想された。このため、左心室内に留置するステントのデザイン変更を余儀なくされた。
第2号モデルとして、中隔側のみを被覆する非対称円錐状のステントグラフトを試作し、心臓モデルへの挿入実験を施行しているが、このモデルでは乳頭筋への圧迫は生じないが、中隔側を圧迫する圧力が分散されるため、心室中隔穿孔の被覆力は源弱する懸念が生じている。
左心室にフィッチングし、心機能を低下させないステントグラフトのデザインを模索しているため、大動物への移植実験の予定が遅れている。

今後の研究の推進方策

試作した左心室内ステントグラフトの装着実験を大動物を用いて施行する。ブタを用い、左心室内ステントグラフトの心室中隔への圧着性を評価するとともに、心機能に与える影響、および催不整脈性を評価する。
ブタに試作した左心室内ステントグラフトを装着して心室中隔に対する圧着性を心エコーを用いて評価するとともに、心機能評価を行い、左心室内ステントグラフトの心機能に及ぼす影響を評価する。

次年度の研究費の使用計画

該当なし

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公開日: 2014-07-24  

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