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2012 年度 実施状況報告書

心房細動患者の心房線維化に関する血中バイオマーカーの同定と臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 23592038
研究機関山口大学

研究代表者

末廣 晃太郎  山口大学, 医学部附属病院, 助教 (10569312)

研究分担者 濱野 公一  山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60263787)
キーワード心房細動 / 心房線維化
研究概要

僧帽弁疾患では心房の線維化に伴い心房細動の合併が増加するとされる。これまでに心房細動における心房組織の線維化を示す血中マーカーがいくつか報告されている(細胞外マトリックスの分解に関与するMatrix metalloproteinaseやその阻害物質であるTissue inhibitor of Metalloproteinase、I型コラーゲンカルボキシル末端プロペプチドの血中における濃度と心房細動との相関性)。しかしこれらは、心房特異的な物質ではないため、間接的にしか心房組織の線維化を表していない問題点がある。今回我々は、心房細動疾患における心房組織の線維化率と術前心房性Na 利尿ペプチド(ANP)/脳性Na 利尿ペプチド(BNP)比との相関関係を明らかにし、心房組織の線維化を表す血中マーカーとしてのANP/BNPの有用性を検討した。心房組織線維化率は、採取した心房組織(左心房、右心房、左心耳)のパラフィン標本を用いて、コラーゲンタンパク(シリウスレッドで染色)と非コラーゲンタンパク(ファストグリーンで染色)を定量することで求めた。また、血中のANP, BNP値の測定はchemiluminescent enzyme immunoassay法により求めた。当科におけるMaze 手術の待機手術患者16名に対して、左房組織の線維化率と術前ANP/BNP 比の相関関係を求めたところ負の相関を認めた(r=-0.69; p<0.003)。またMaze術後の洞調律化予測因子としても有用である可能性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画通り研究を遂行できており心房線維化とANP/BNP比の相関関係を明らかにする事ができた。

今後の研究の推進方策

心房線維化とANP/BNP比の相関関係に関しては症例数を重ねていく。またANP/BNP比の心房線維化マーカーとしての臨床的な有用性を明らかにするため心房細動発生との関係やMaze術後洞調律化予測因子としての可能性を検討する。

次年度の研究費の使用計画

該当なし

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Ratio of preoperative atrial natriuretic peptide to brain natriuretic peptide predicts the outcome of the maze procedure in mitral valve disease2013

    • 著者名/発表者名
      Masafumi Sato
    • 雑誌名

      Journal of Cardiothoracic Surgery

      巻: 8 ページ: 1-7

    • DOI

      doi:10.1186/1749-8090-8-32

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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