本研究では、ウサギの脊髄虚血モデルおよび脊髄冷却モデルを用い、脊髄虚血後の運動神経細胞死における小胞体ストレス反応の関わりと、冷却による脊髄保護のメカニズムの一部を解明することを目指した。しかしながら、小胞体ストレス関連蛋白は蛋白抽出が非常に不安定で、解析に足りうる試料の作成に至らなかった。このためオートファジー関連蛋白を併せて解析を行い、脊髄虚血によりオートファジー関連細胞死が起こっている可能性があることが示唆された。また脊髄保護モデルにおいてはオートファジー抑制因子であるBcl-2の発現が有意に高く遷延していることが確認できた。
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