研究課題
アクテムラと他の分子標的薬剤との併用効果我々は悪性胸膜中皮腫細胞株に対するMEK阻害剤の抗腫瘍効果を確認出来ている。MEK阻害にてStat3活性抑制を認めているため、アクテムラ投与によるIL-6/Stat3 抑制効果の増強が予想される。そのため、アクテムラとMEK阻害剤の併用効果をWSTアッセイおよびStat3 活性をウェスタンブロットで評価した。(a)WST-8 による薬剤抗腫瘍効果測定 MEK阻害剤(Trametinib 20uM) にアクテムラ5ug/ml を併用した場合、MEK阻害剤単剤と比較し、H226 で10%、 H2052 で12% の増殖抑制効果の増加を認めた。(b) Western blot ( p-Stat3)211H の場合、コントロールと比較し、アクテムラ5ug/ml 投与でp-Stat3 は1/5 に減少、MEK阻害剤を追加した場合、さらに約30%減少した。H2052 の場合、アクテムラ5ug/ml 投与でp-Stat3 は1/3 に減少、MEK阻害剤を追加した場合、さらに約50%減少した。現在、悪性胸膜中皮腫細胞株のマウス皮下モデルを用いた悪性胸膜中皮腫に対すアクテムラの抗腫瘍効果を検証中である。