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2011 年度 実施状況報告書

高血圧ラットにおける血管原性脳浮腫の研究

研究課題

研究課題/領域番号 23592094
研究機関長崎大学

研究代表者

林 健太郎  長崎大学, 大学病院, 講師 (40404222)

研究分担者 竹下 朝規  長崎大学, 大学病院, 医員 (30597365)
豊田 啓介  長崎大学, 大学病院, 医員 (40597366)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード血液脳関門 / 血管原性脳浮腫 / ラット
研究概要

内皮細胞、ペリサイト、アストロサイトにて構成されたin vitro BBB modelを用いてadvanced glycation endoproducts (AGEs)により増強される脳虚血再灌流障害と血管原性脳浮腫の実験を行った。そして、この虚血再灌流障害に対しcilostazolが血液脳関門(BBB)に与える影響について検討した。AGEs投与の下、normoxiaやHypoxia/Reperfusion(H/R)の条件下で実験を行った。AGEsはnormoxiaの条件下ではタイトジャンクション機能の指標である電気抵抗値(TEER)に影響を与えなかったが、H/Rの条件では明らかにTEERを減少させた。一方、cilostazolはAGEs投与下のH/Rの条件でTEERを回復させた。免疫染色やwestern bolt analysisでは、AGEsはH/Rの条件でtight junction蛋白で主に機能しているclaudin-5の発現を減少させたが、cilostazolはclaudin-5の発現を回復させた。さらに、AGEsは細胞外のTGF-β1の産生を上昇させたが、cilostazolはその産生を抑制しtight junctionの統合性を回復した。また,同様に作成したBBB in vitroモデルを用いて,グリオーマが周囲脳に対してfibroblast growth factor 2を介してZO-1の発現が上昇し,BBB機能が高まることを明らかにした.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

(理由)ラット脳から毛細血管内皮細胞,ペリサイト,アストロサイトを分離,培養でき,血液脳関門モデルを作成,実験を行えている.バリア機能の評価,tight junction蛋白の評価も電気抵抗や免疫染色を用いて評価できている.また,脳腫瘍における血液脳関門機能の評価にも発展している.

今後の研究の推進方策

今後は現在の血液脳関門モデル作成を継続し,分子生物学に評価し,細胞内情報伝達の機序や血液脳関門の保護作用がある薬剤などについて検討する予定である.

次年度の研究費の使用計画

研究費は血液脳関門モデル作成のための実験動物(ラット)の購入,細胞分離試薬(酵素など)の購入,分子生物学試薬(免疫染色用抗体,蛋白電気泳動用抗体など),施設使用料に使用する予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Clinical features and long-term follow-up of quasi-moyamoya disease in children2011

    • 著者名/発表者名
      Hayashi et al.
    • 雑誌名

      Pediatric Neurosurgery

      巻: 47 ページ: 15-21

    • 査読あり
  • [学会発表] 片側性もやもや病および類もやもや病に対する治療と課題2011

    • 著者名/発表者名
      林健太郎ら
    • 学会等名
      第40回日本脳卒中の外科学会
    • 発表場所
      高知
    • 年月日
      2011.7.30-8.1

URL: 

公開日: 2013-07-10  

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