研究課題/領域番号 |
23592108
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
糟谷 英俊 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (50169455)
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研究分担者 |
恩田 英明 東京女子医科大学, 医学部, 非常勤講師 (60185692)
米山 琢 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (90318105)
赤川 浩之 東京女子医科大学, 医学部, テニュアトラック准教授 (60398807)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 脳動脈瘤 / 遺伝子解析 / SNP / 次世代シーケンサー / ゲノムワイド連鎖解析 |
研究概要 |
本分野においては一塩基置換(single nucleotide polymorphism: SNP)を用いた解析が一般的だが、発症メカニズムとの機能的な関連を見出すには至っておらず、構造多型 (structural variation: SV)を含めた解析が不可欠である。そこで、本年度は家系内に7人の罹患者を有する大家系の発端者を対照に、次世代シーケンサーSOLiD4(ライフテクノロジーズ)を用い、paired-end mapping 法により全ゲノム配列決定およびSV の同定を行った。合計72,765,020,758塩基長の出力を得、平均coverageは 23.64であった。ここからBioScope(ライフテクノロジーズ)を用いてSVの抽出を行ったところ、2,342個の大きな欠失・挿入が検出された。このうち、遺伝子領域に存在するものは877個、さらにコーディング領域を含むものは190個であった。さらにここから疾患発症に関わるものをフィルタリングしていく必要がある。そのための方法としてゲノムワイドで家系内連鎖解析を行い、LOD値が正の領域を採用するという方法が使われる。そこで、本家系の発端者を含む罹患者4例と非罹患者3例について、Omni1-quad SNP array(イルミナ)を用いて、全ゲノムにわたりおよそ100万SNPのジェノタイピングを行い、ゲノムワイド連鎖解析も行った。本家系は不完全浸透の優性遺伝形式をとっているので、家系内浸透率でパラメトリック連鎖解析を行い、多点HLOD値が正の領域と今回検出されたSVの重なりをみた。その結果、合計23個のSVにまで絞り込めた。現在、SNPデータを用いたComparative Genomic Hybridization法(SNP-CGH)による検出データのバリデーションと家系内伝達の検証を進めているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
すでに23個のSVにまで絞り込み、SNPデータを用いたComparative Genomic Hybridization法(SNP-CGH)による検出データのバリデーションと家系内伝達の検証を進めている
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今後の研究の推進方策 |
脳動脈瘤に特有な遺伝子多型の大量遺伝子タイピング法を開発し、いくつかのpopulationで、脳動脈瘤患者サンプルと、保有する脳動脈瘤がないことが分かっているコントロールサンプルを用いて、関連解析を行う。それとともに機能解析を進める
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次年度の研究費の使用計画 |
主には、上記計画に研究費が費やされる。
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