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2011 年度 実施状況報告書

脊髄再生に必要な血管新生を誘導する多種細胞組み合わせ移植

研究課題

研究課題/領域番号 23592124
研究機関大阪大学

研究代表者

岩月 幸一  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80346204)

研究分担者 吉峰 俊樹  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00201046)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード脊髄損傷 / 神経再生 / 血管新生 / 骨髄幹細胞 / 嗅神経鞘細胞 / 成長因子
研究概要

神経再生には血管新生が伴うことが必要であり、両者は共に成長因子である血管内皮成長因子(vascular endothelial growth factor, VEGF) および肝細胞成長因子(hepatocyte growth factor, HGF)で促進される。細胞移植による神経再生においては、これら成長因子の産生能の高い細胞を用いる必要がある。本課題では、骨髄幹細胞(BMSC)と嗅粘膜(olfactory mucosa, OM)由来細胞(OMC)の共培養により、HGF, VEGF産生能を相乗的に高めた移植細胞群を誘導することを試みた。また、実際の移植にあたり侵襲性が低くかつ損傷部で移植細胞が効果的に作用し得る投与法を検討した。 成体ラット大腿骨より骨髄間葉系細胞(BMSC)を、さらに密度勾配遠心によって単球(monocyte)分画を得た。OMCは成体ラットの鼻粘膜より採取した。共培養は、トランスウェル上に、Matorigel中に播種したOMCを置き、ウェル底部にBMSCあるいはmonocyteを培養した。遊離されるVEGF・HGFはELISAで定量した。 BMSC, monocyteあるいはOMCを単独培養した場合、HGF・VEGF産生量はほぼ同レベルであった。一方、BMSCとOMC, あるいはMNCとOMCの共培養では、産生量に相乗効果は認められなかった。現在、それぞれのconditioned mediumによる増殖への評価を行っている。 一方、BMSCはhomingにより遠位に投与しても損傷部に移動することが報告されている。成体ラットで、挫滅により慢性期脊髄損傷モデルを作成し、EGFPラットより採取したBMSCをラット腰椎に投与した。後肢運動機能の回復、損傷部への移動と、血中、あるいは脳脊髄液中でのHGFの変化を定量中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

今年度中に、自己集合ペプチドゲルの評価を行う計画だったが、震災以後評価対象のゲルの一つが6カ月入荷しなかったため、ゲルの評価実験が遅れた。

今後の研究の推進方策

BMSCが血管系細胞に分化する条件を探索する。また、BMSCが遊離するHGF等がOMCの増殖・移動に与える影響を検討する。

次年度の研究費の使用計画

実験動物(ラット)、培養用消耗品(血清を含む)、抗体、ELISA kit, BrdU kit等を計上している。

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公開日: 2013-07-10  

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