研究課題
本年度は微小重力環境で培養したラット骨髄間質細胞を脊髄損傷モデルに移植し,通常重力環境で培養した群との比較を行った前年度の研究成果を論文化した(Stem Cell Research & Therapy 2013, 4:35).また全国学会にて研究成果を発表(日本脊髄外科学会 学術委員会企画シンポジウム)し、演題名:微小重力環境で培養した骨髄間質細胞の脊髄損傷モデルへの移植効果にて、同学会にて学術研究優秀賞を受賞(光原崇文、広島大学脳神経外科)した.一方で、ヒト頭蓋骨骨髄細胞を利用した実験では,ヒト頭蓋骨間葉系幹細胞(hcMSC)は神経マーカーであるNeurofilamentの発現がmRNA、タンパクレベルでともに強く,神経細胞に分化しやすいことが判明した.一方で通常の腸骨から採取した骨髄間葉系幹細胞はオリゴデンドロサイトに分化しやすいことが判明した.hcBMSCの増殖能はコントロールと遜色無く、hcBMSCの外胚葉(骨、軟骨、脂肪)分化能を確認し分化能が間葉系幹細胞として矛盾しないことを確認した.またFACSにて細胞の表面マーカーを検索し、間葉系幹細胞マーカーが高い陽性率であることを確認した.免疫不全脊髄損傷モデルラットへhcMSCを移植し、神経再生効果を評価するin vivo実験も行ったが、コントロール群と差は見られなかった.以上の結果からhcBMSCは神経分化の幹細胞ソースとして高いポテンシャルを有することが示唆された.
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Stem Cell Res Ther
巻: 4巻 ページ: 35
10.1186/scrt184
脊髄外科 SPINAL SURGERY
巻: 27 ページ: 274 - 276
http://home.hiroshima-u.ac.jp/nouge/index.html
http://home.hiroshima-u.ac.jp/yugelab/index.html