研究課題/領域番号 |
23592144
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
平 孝臣 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (30167481)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | ジストニア / 大脳基底核 / 大脳皮質 / 淡蒼球 |
研究概要 |
平成23年度は既存の機器を最大限に生かすために、コンピュータやサーバーなどを整備し、簡便なソフトウェアを導入するとともに、局所電場電位、近赤外分光法による大脳皮質機能マッピング、筋電図、動作解析などのデータをデータベース化できるシステムを構築した。大脳皮質-基底核領域の神経活動を統合的に捉えたジストニアの病態解明に関して、ジストニアの治療方法やその効果に関してもデータベース化できるようにした。本領域の情報収集ならびに資料の収集を行った。これらの経験から英論文2編、和論文1編を発表し、英論文1編を投稿中である。現時点では、ジストニアに於ける淡蒼球への脳深部刺激電極留置では、視索との関係からターゲットを設定する方法では必ずしも内包への影響を避けられないこと、外側座標は19-23mmと範囲が大きく、また、視索外側を参考にしても刺激によって内包への波及が見られる場合が少なくないこと、などが判明した。今後さらに高解像度のMRI画像で淡蒼球などをさらに良好に描出し、画像のみからのGPiのターゲット決定と、視索などから判断する方法との差異を見いだすことが重要と考えられる。また現時点では淡蒼球内の体位局在が明確でなく症状の局在によって電極留置部位を調節することが困難であるが、、体位局在の明確な大脳皮質との関連を見いだすことにより、基底核内での体位局在が明確になり、より有効な治療に結びつくことが期待できる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新規の高額機器を導入せず、既存の機器を最大限利用する工夫にやや時間がかかったため
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今後の研究の推進方策 |
局所電場電位、近赤外分光法による大脳皮質機能マッピング、筋電図、動作解析などのデータと臨床データとの相関を検討することにより、大脳皮質-基底核領域の神経活動を統合的に捉えたジストニアの病態解明を推進していく
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次年度の研究費の使用計画 |
資料収集。データ整理などのための研究補助人員の配置、成果発表・情報収集などのための旅費、コンピュータソフトのアップデートなどを計画している
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