神経性間欠跛行は腰部脊柱管狭窄症の代表的な症状である。本研究の目的は動物において神経性間欠跛行に相当する神経機能異常を再現し、その病態を解明することであった。 腰部脊柱管狭窄のモデル動物において、馬尾の圧迫増強により間欠跛行と同様の知覚神経異常活動反応を認めた。この反応は低酸素負荷を同時負荷すると増強し、高酸素条件では抑制された。また、馬尾の同時賦活によっても増強が認められた。この反応の大小は、知覚神経節細胞の酸素濃度の動態と相関が見られた。よって神経性間欠跛行は慢性圧迫による知覚神経の感作と酸素供給動態の関与が大きいことが示された。
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