研究課題/領域番号 |
23592159
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山本 健一 東京大学, 医学部附属病院, 特任研究員 (90583162)
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研究分担者 |
鄭 雄一 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30345053)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 国際情報交流 アメリカ / 国際研究者交流 アメリカ |
研究概要 |
1)in vitro 「石灰化に対するH2ブロッカーの効果」と「ヒスタミンの石灰化における役割」を明らかにするため、まずin vitroで石灰化した細胞に対するH2ブロッカーの影響を調べ、かつヒスタミン自体が細胞を石灰化させるかどうかについて検討。研究実施計画通りに1.骨芽系細胞MC3T3-E1 2.腱細胞TTD6 3.石灰化細胞ATD6についてRT-PCRにてCol10とOCの発現を調べた。ヒスタミンによる石灰化誘導効果の解析についてもH2ブロッカーの石灰化抑制の評価と同様にMC3T3-E1、TTD6、ATD6を用い評価を行った。どちらの発現もFamotidine処理によって抑制されておりH2ブロッカーの石灰化抑制効果を示唆した(*<0.05)。2)in vivo 石灰沈着性腱炎に対するH2ブロッカーの石灰化抑制のメカニズムを明らかにするため、アキレス腱の自然石灰化をおこすTTW/Jic-ICR(ttw/ttw)mouseにヒスタミンH2受容体拮抗薬を投与し、アキレス腱の石灰化が抑制されるかを調査した。生後4週齢のTTW/Jic-ICR(ttw/ttw)mouse 24匹に、Famotidineを濃度4.57 mg/Lで飲水に混和し、投与後4週(8週齢), 8(12), 11(15), 14(18), 17(21)で採材しμCTで腱の石灰化量の増減につき評価。また、組織切片についても評価したところFamotidine投与により腱石灰化領域が有意に減少していた。これらin vivo in vitroの結果から概ね計画通りの実績を得ている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成23年度に実施する研究として以下のように遂行した。1)in vitro 「石灰化に対するH2ブロッカーの効果」と「ヒスタミンの石灰化における役割」を明らかにするため、まずin vitroで石灰化した細胞に対するH2ブロッカーの影響を調べ、かつヒスタミン自体が細胞を石灰化させるかどうかについて検討。研究実施計画通りに1.骨芽系細胞MC3T3-E1 2.腱細胞TTD6 3.石灰化細胞ATD6についてRT-PCRにてCol10とOCの発現を調べた。ヒスタミンによる石灰化誘導効果の解析についてもH2ブロッカーの石灰化抑制の評価と同様にMC3T3-E1、TTD6、ATD6を用い評価を行った。どちらの発現もFamotidine処理によって抑制されておりH2ブロッカーの石灰化抑制効果を示唆した(*<0.05)。2)in vivo 石灰沈着性腱炎に対するH2ブロッカーの石灰化抑制のメカニズムを明らかにするため、アキレス腱の自然石灰化をおこすTTW/Jic-ICR(ttw/ttw)mouseにヒスタミンH2受容体拮抗薬を投与し、アキレス腱の石灰化が抑制されるかを調査した。生後4週齢のTTW/Jic-ICR(ttw/ttw)mouse 24匹に、Famotidineを濃度4.57 mg/Lで飲水に混和し、投与後4週(8週齢), 8(12), 11(15), 14(18), 17(21)で採材しμCTで腱の石灰化量の増減につき評価。また、組織切片についても評価したところFamotidine投与により腱石灰化領域が有意に減少していた。これらin vivo in vitroの結果から概ね平成23年度の計画に対して計画通りの実績を得ているため。
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今後の研究の推進方策 |
平成23年度に得られたin vivo in vitroの結果を踏まえ、平成24年度には以下の研究実施を予定としいる。in vivo 背景と目的:石灰沈着性腱炎に対するH2ブロッカーの石灰化抑制のメカニズムを明らかにするため、アキレス腱の自然石灰化をおこすTTW/Jic-ICR(ttw/ttw)mouse (Nat Genet. 1998 Jul;19(3):271-3)にヒスタミンH2受容体拮抗薬を投与し、アキレス腱の石灰化が抑制されるかを調査する。また、ヒスタミンの骨軟骨代謝における役割を遺伝学的に証明するため、ヒスタミンノックアウトマウスとTTW マウスを交配により生まれる複合変異マウスにおけるアキレス腱石灰化の程度について解析する。対象と方法1.生後4週齢のTTW/Jic-ICR(ttw/ttw)mouse 24匹に、Famotidineを濃度4.57 mg/L(*)で飲水に混和し、投与後4週(8週齢), 8(12), 11(15), 14(18), 17(21)で採材しμCTで腱の石灰化量の増減につき評価する。また、組織切片についても評価する。((*)水分摂取量約3.5 mL/日・匹(20 g) famotidineのヒト最大投与量40mg/day=16.0μg/20 gから計算)。2.Histamine knockout mouseとTTW mouseを交配し、1.と同様にμCTで腱の石灰化量の増減につき評価し、組織切片についても評価する。上記実験結果に基づき、石灰沈着性腱炎に対するH2受容体拮抗薬の作用点の解明とヒスタミンの石灰化に対する関与についての解明を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
ヒスタミンの骨軟骨代謝における役割を遺伝学的に証明するため、ヒスタミンノックアウトマウスとTTW マウスを交配により生まれる複合変異マウスにおけるアキレス腱石灰化の程度について解析するため主にin vivo実験に必要なttw mouse購入や動物の維持、学会発表、論文作成などに研究費を使用する予定である。
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