血管含有チューブ内に骨髄間葉系幹細胞を移植して作成した神経管で、イヌの尺骨神経3cmの神経欠損を架橋した。神経管と3cmの自己神経移植内での神経再生を比較検討した。その結果神経管内での神経再生速度は、自己神経移植に劣るが、24週後には、神経管内での神経再生は、自己神経移植片内での神経再生80%以上まで回復した。またCM dye-Iで標識した骨髄間葉系幹細胞を移植したところ、再生神経内のCM dye-I陽性細胞の一部にS100, GFAPが陽性であった。以上よりチューブ内に移植された骨髄間葉系幹細胞の一部は、シュワン細胞様に分化し、末梢神経再生を促進させていると考えられた。
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