研究課題/領域番号 |
23592188
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
横田 和典 広島大学, 病院(医), 教授 (20403529)
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研究分担者 |
越智 光夫 広島大学, 医歯薬保健学研究院(医), 教授 (70177244)
亀井 直輔 広島大学, 病院(医), 病院助教 (70444685)
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キーワード | 脂肪組織由来幹細胞 / 骨格筋再生 / 骨格筋損傷 / 骨格筋萎縮 |
研究概要 |
【目的】特殊な条件の酵素と遠心分離(Celution)によって単離した脂肪組織由来再生細胞(adipose-derived regenerative cell: ADRC)を用い骨格筋損傷後の筋再生促進効果について明らかにすることを本研究の目的とした。 【方法】ヒト皮下脂肪組織よりCelution を用いてADRCを単離した。9週齢雌ヌードラットの前脛骨筋の損傷モデルに対して、1×105個のADRCを損傷部に注入した(ADRC群)。またコントロールとして1×105個のヒト単核球を投与した群(MNC群)とPBSのみを損傷部に注入した群(PBS群)を作製した。筋修復の評価として、筋収縮力評価および組織学的評価を行った。 【結果】ADRC群では損傷後1週と4週でMNC群やPBS群と比べて腓骨神経電気刺激による筋収縮力が有意に大きかった。さらに組織学的評価で、ADRC群ではMNC群やPBS群と比べて新生血管と再生筋を多く認め、瘢痕形成が有意に縮小されていた。損傷部に残存し、血管内皮細胞や筋芽細胞への分化が示唆されたADRCを認めたが、筋の再生範囲に比べると、その数は非常に少なかった。 【考察】ヒトADRC移植によって損傷筋修復が有意に促進された。筋修復促進効果は移植細胞自体の分化による筋組織形成よりも主にパラクライン効果を介したものと推測された。ADRCはすでに美容外科分野の臨床で使用されており、再生医療分野でも臨床応用しやすい細胞ソースの一つと考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
骨格筋損傷モデルに対する脂肪組織由来幹細胞の移植実験はすべて終了し、結果を国際雑誌に投稿して、掲載が受理された。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画通り、骨格筋萎縮モデルの確立に着手する予定である。骨格筋萎縮モデルが作製でき次第、細胞移植実験へ移行する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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