研究概要 |
我々は骨・軟部肉腫の発生・増殖・転移・細胞老化におけるG O L P H 3 / G O L P H 3 L 遺伝子の機能解析を行い、ヒト骨・軟部肉腫においてG O L P H 3 / G O L P H 3 L 遺伝子の強発現を確認した後にR N A i を用いてノックダウンすると、骨・軟部肉腫の増殖抑制作用を示すことを見出している 。また、G O L P H 3 / G O L P H 3 L 遺伝子ノックダウンによる増殖抑制には細胞老化のメカニズムが関与していることも見出した。これらを踏まえ、今回の研究ではG O L P H 3 / G O L P H 3 L 遺伝子の骨・軟部肉腫における機能を詳細に解析し、細胞移動、転移のメカニズムを明らかにし、骨・軟部肉腫の新規分子標的治療法の確立に貢献する。 第一報を英文誌に報告した。Role of GOLPH3 and GOLPH3L in the proliferation of human rhabdomyosarcoma.Kunigou O, Nagao H, Kawabata N, Ishidou Y, Nagano S, Maeda S, Komiya S, Setoguchi T.Oncol Rep. 2011 Nov;26(5):1337-42. さらに今年度は骨軟部腫瘍幹細胞における、GOLPH3/GOLPH3L遺伝子の機能を解析するために、GOLPH3/GOLPH3L遺伝子ノックダウンによる骨軟部肉腫幹細胞分画の増減と、in vivoでの腫瘍増殖能の検討を行った。骨肉腫細胞においてGOLPH3/GOLPH3L遺伝子をノックダウンしてヌードマウスの皮下に移植すると、in vivoでの腫瘍増殖が抑制されることが示された。
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