研究課題/領域番号 |
23592204
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
森崎 裕 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (30508099)
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研究分担者 |
田中 栄 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (50282661)
三浦 俊樹 東京大学, 医学部附属病院, その他 (20376479)
門野 夕峰 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (70401065)
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キーワード | 骨・軟骨代謝学 |
研究概要 |
抗RANKL抗体と既存の骨粗鬆症治療薬との相互作用の検証 最終年度は前年度までに得られた基礎的研究結果をもとにして閉経後骨粗鬆症モデルマウスを用いて抗RANKL抗体及び間欠投与によって強力な骨形成促進作用を有する副甲状腺ホルモン(PTH)との相互作用を、様々な時間・空間軸で検証した。12週齢のC57/BL6雌性マウスに卵巣摘出(OVX)を行い閉経後骨粗鬆症モデルマウスを作成した。薬剤については術後4週時点で抗RANKL抗体は単回投与し、またPTHは同時点から4週間の間欠投与を行った。まず各薬剤の効果を比較検証するため、偽手術群、OVX群、抗RANKL抗体投与群、PTH投与群、2剤併用群を設定し、術後8週(各薬剤投与後4週)で骨密度測定、骨代謝マーカー測定、組織学的検討を行ったところ2剤併用群は他群と比較し海綿骨を多く含む大腿骨遠位及び皮質骨が主である大腿骨骨幹部ともに優れた骨密度増加効果を認め、骨代謝マーカーは抗RANKL抗体投与群と同程度まで低下していた。また前年度までの結果から抗RANKL抗体投与後からPTHの投与開始までの間隔を、0,2,4,6週とした4群及び各群に対する対照群を設定し、投与終了時に骨密度、組織学的検査にて比較検討した。その結果、2剤併用群では全ての投与間隔で抗体投与群より優れた骨密度増加効果を示したが、海綿骨を多く含む大腿骨遠位においては投与間隔0週群で骨密度増加率は最も高い一方、皮質骨が主である大腿骨骨幹部では0週群で骨密度増加率は最も低く、投与間隔6週群で最も高い結果だった。これまでの結果から抗RANKL抗体が骨代謝に及ぼす影響として、閉経後骨粗鬆症マウスモデルにおいては作用機序の異なる両薬剤の併用により相加的な骨量増加作用が認められた一方、海綿骨と皮質骨ではその骨量増加効果に対して、2剤の最適な投与間隔が異なる可能性が示唆された。
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