研究課題
平成23年度において、前十字靱帯(以下ACL)損傷膝の大腿骨-脛骨の位置関係を調べるため、CTで得られたDICOM dataを三次元 構成し、腿骨、脛骨の座標軸を設定し、大腿骨を基準とした脛骨の前後位置と内外旋を評価したところ、損傷膝は健常膝とは異なり、脛骨が前方に転位し、内旋していることを示した。平成24年度においては、さらにACL再建術後3週および6ヶ月における、大腿骨ー脛骨の位置関係を経時的に評価し、再建術後の膝の動態を調べた。ACL損傷症例に対し、解剖学的三重束ACL再建術を施行し、術前、術後3週および6ヶ月にCTを撮影し、大腿骨ー脛骨の位置関係を調べたところ、術前は健側と比較し前方および内旋位に転位していたが、術後3週で後方へ転位し、外旋しており、過制動膝であることがわかった。 さらに術後6ヶ月では正常膝の左右差と同程度の差となり、術後6ヶ月では正常膝と同等な位置になることを示した。平成25年度においては、荷重運動である片脚スクワット動作を行った際の、ACL損傷膝及び再建膝、反対側健常膝の大腿骨-脛骨の位置関係を、フラットパネルから得られたデータをCT画像に重ね合わせて調べた。 伸展位付近では、CTでの評価と同様に損傷膝は脛骨が前方に転位し、内旋していたが、再建術後3ヶ月において脛骨は後方および外旋していた。 さらに術後1年まで経過を調べたところ、健側と同等の位置関係となっており、CTにて静的な評価、またフラットパネルを用いることにより動的な評価を行い、現在行っているACL再建術の成績を多角的に評価した。
すべて 2014 2013 その他
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件)
Knee Surg Sports Traumatol Arthrosc.
巻: E-pub ページ: E-pub
臨床バイオメカ二クス
巻: 34 ページ: 265-271
Arthroscopy
巻: 29 ページ: 213-219
10.1016/j.arthro.2012.08.012
巻: 34 ページ: 393-397
巻: 34 ページ: 387-392