研究概要 |
今年度は、最近3年間の「閉経後骨粗鬆症モデルマウスを用いた骨粗鬆症の病態に伴う疼痛発症のメカニズムを解析する」ことを目的とした研究結果のまとめと追加実験を行った。 今回の研究で得られた結果として、①卵巣摘除(OVX)マウスでは骨粗鬆症の病態を呈し、疼痛行動が誘発されること。②骨吸収抑制剤のビスフォスフォネート(BP)の使用で疼痛行動(Paw flick test, von Fray test, Rota rod test)が改善すること。③疼痛行動が誘発されたOVXの骨組織では破骨細胞の活性化に伴い、酸性環境の形成が進み、これらの変化はBPにより抑制されること。④酸受容体拮抗薬(TRPV1 antagonist)は、OVXにより誘発された疼痛行動を抑制することがあげられた。 上記の研究結果をもとに、学会や講演会での発表を行うとともに、3つの総説論文と1つの英語原著論文を作成していずれも学術誌に掲載された。
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