研究課題
本研究は、運動による骨量維持機序において、運動によって上昇するカテコラミンとBMP(骨形成蛋白)の関与を検索し、運動による新しい骨量維持機序を明らかにすることを目的とする。昨年度までの研究結果から、カテコラミンによるBMPの骨芽細胞分化促進作用の増強メカニズムは、アドレナリンβ2受容体及びPKA系経路を介して作用しており、転写因子のレベルではcAMP/CRE signalingが関与していることが明らかとなった。我々はこれまでにBMPを非常に効率よく徐放させうる担体ポリマー(Polylactic acid-polyethylene block co-polymer)を用いてマウスの筋膜下に新生異所性骨を作製するin vivoモデルを発展させてきた。そこで本年度は、BMP含有ポリマーを背筋筋膜下に埋植したマウスに、カテコラミンの全身投与を行い血中カテコラミン濃度を上昇させ、3週間後の新生異所性骨について評価した。カテコラミンを全身投与しない群をコントロール群とした。結果、エピネフリンを0.5mg/kgで3週間連日皮下注射したところ、3週間後の新生異所性骨は、コントロール群に比べてBone mineral densityの有意な増加を認めた。以上から、運動によるカテコラミンの血中濃度上昇が、cAMP/CRE signalingおよびアドレナリンβ2受容体・PKA系経路を介して、BMPの骨芽細胞分化促進作用を増強し、骨形成能を促進することが判明した。
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