グルコサミン(GlcN)は、変形性関節症の症状緩和のためサプリメントとして使用され、それには滑膜炎症の抑制が関与すると考えられている。本研究では、GlcNの炎症抑制メカニズムについて検討した。GlcNは炎症性サイトカインIL-8の産生を抑制し、それには転写因子Sp1のO-N-アセチルグルコサミン(O-GlcNAc)修飾が関与することがわかった。そして、GlcNはSp1をO-GlcNAcすることで、その転写活性を低下し、また核内量を減少させる結果が得られた。したがってGlcNは、Sp1のO-GlcNAc修飾を介してIL-8産生を抑制することで抗炎症作用を発揮している可能性が推測された。
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