腱板断裂に対する保存的治療として、腱板筋力訓練が広く行われている。腱板断裂サイズは経年的に増加すると考えられているが、腱板筋力訓練が断裂サイズの拡大に影響を及ぼすかは知られていない。そこで今回、腱板筋力強化によって残存腱板の歪みが変化するかを検討した。小断裂モデルにおける残存腱板の歪みは、腱板筋力負荷を変えても有意な変化を認めなかった。中断裂モデルにおいては、腱板筋力負荷を増加させることにより、前方の辺縁から5mmと10mmにおける歪みが有意に減少した。大断裂モデルにおいては、腱板筋力負荷を増加させることにより、前方と後方ともにすべての計測部位で歪みは有意に減少した。
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