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2013 年度 実績報告書

タンパク分解酵素とその内因性阻害因子のバランスに着目した変形性関節症の病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 23592241
研究機関徳島大学

研究代表者

山口 鉄生  徳島大学, 大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部, 准教授 (80569731)

研究分担者 福井 尚志  独立行政法人国立病院機構(相模原病院臨床研究センター), 政策医療企画部, 特別研究員 (10251258)
キーワード変形性膝関節症 / MMP / TIMP / OA
研究概要

ヒト軟骨での軟骨変性の初期変化とOAの進行過程を検証した。関節軟骨の内因性阻害因子(TIMP1,2,3,4)とタンパク質分解酵素(MMP1,2,3,ADAMTS5)に着目しており、real-time PCRによる解析では、TIMP2,3,4はMMP13, ADAMTS5に先立って初期OAで変化していた。また、MMP13とADAMTS5の発現は初期OAでは変化は無く、末期OAで増加していた。TIMPについては、TIMP-1は初期および末期OA軟骨で対照軟骨に比して発現が亢進する傾向があったが,TIMP-2,3,4の発現は初期、末期OA軟骨で対照軟骨に比べすべて半分以下に低下していた。領域別に見た場合、2種のタンパク分解酵素の発現は初期、末期OAいずれも軟骨の変性部と非変性部の間に明らかな差が見られなかったのに対し、TIMP-2,3,4の発現は初期、末期OAとも軟骨変性部で低下していた。さらにヒト軟骨抽出液に含まれる内因性阻害因子(TIMP1,2,3,4)とタンパク質分解酵素(MMP1,2,3,ADAMTS5)のタンパク発現をLuminexシステムおよびELISAで検証した結果、real-time PCRによる解析と概ね同様の変化を示していた。以上より、各因子のmRNAとタンパクの両方の発現が概ね一致していることから考慮すれば、内因性阻害因子とタンパク質分解酵素のバランスの崩れが軟骨変性の進行に影響していると考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] α5β1 integrin induces the expression of noncartilaginous procollagen gene expression in articular chondrocytes cultured in monolayers2013

    • 著者名/発表者名
      Tanaka N, Ikeda Y, Yamaguchi T, Furukawa H, Mitomi H, Nakagawa T, Tohma S, Fukui N
    • 雑誌名

      Arthritis Res Ther

      巻: 15(5) ページ: R127

    • DOI

      10.1186/ar4307

  • [学会発表] 変形性膝関節症においてVEGF-Aの活性阻害は滑膜病変を軽減することで治療効果を示す可能性がある2013

    • 著者名/発表者名
      福井 尚志, 田中 信帆, 池田 泰子, 山口 鉄生, 十字 琢夫, 増田 公男, 森 俊仁
    • 学会等名
      日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会(JOSAKS)
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター (北海道)
    • 年月日
      20130620-20130622
  • [学会発表] 変形性膝関節症において血管内皮細胞増殖因子Aの活性阻害は治療効果を示すか 予備的検討の結果2013

    • 著者名/発表者名
      福井 尚志, 田中 信帆, 池田 泰子, 山口 鉄生
    • 学会等名
      日本整形外科学会総会
    • 発表場所
      広島グリーンアリーナ (広島県)
    • 年月日
      20130524-20130524

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公開日: 2015-05-28  

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