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2013 年度 実績報告書

麻酔・手術後の睡眠、認知障害機序と治療法の研究:覚醒、回復、周術期トータルケアへ

研究課題

研究課題/領域番号 23592242
研究機関弘前大学

研究代表者

櫛方 哲也  弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80250603)

研究分担者 廣田 和美  弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20238413)
吉田 仁  弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00374843)
キーワード内因性NPS / 麻酔・手術後の睡眠、認知障害 / ノンレム睡眠 / レム睡眠
研究概要

麻酔・手術後の睡眠、認知障害は予後に影響しうる障害であり、看過できない。ニューロペプチドS(NPS)は覚醒、抗不安作用を有する内因性神経ペプチドであるため、麻酔後の睡眠、認知障害の治療に応用できる可能性を秘めている今年度はNPS受容体アンタゴニスト(NPSRA)の[d-Cys(tBu)5]NPSが睡眠リズムと自発行動に与える影響を検討する事で、内因性NPS自体が睡眠リズムと自発行動に関与するか否かを検証、上記NPSの可能性について知見を得ることに努めた。体重350-450gの雄性SDラットに所定の方法で脳波、筋電図導出用の電極と脳室内投与(icv)用のカニューレを留置、室温25℃、12時間の明暗周期下に一週間飼育(回復期間)後にデータを収集した。睡眠測定群は上記環境の個別飼育で24時間の睡眠測定(対照値)後、NPSRA(nmol) 0(n=8)、0.2(n=8)、2.0(n=8)をicv投与、更に24時間の睡眠測定を行った。行動測定群はNPSRA 0nmol(対照: n=8)、20nmol( n=11)icv30分後に5分間open fieldで自発行動の測定を行った。統計はRM 2wayANOVA(睡眠)、Mann-Whitney U test(行動)を用いた。NPSRA 20nmolは覚醒時間を減少させた(NPSRA 20nmol:764+/-52.7分、対照値802.5+/-44.5分:p=0.008)。覚醒、NonREM、REM睡眠のリズムは対照値と異なる様相を示した(time x treat interaction<0.05,図1)。自発運動(総移動距離と中心滞在時間)に関しては有意差は認められなかった。内因性NPSは自発運動に大きく影響しないが、睡眠リズム形成には関与することを示唆した。麻酔・手術後の睡眠、認知障害の治療にNPS作動系を応用する事で、異常行動を起こさず睡眠リズムの是正が可能である事が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 内因性神経ペプチドNeuropeptide Sは睡眠リズム形成に関与する-ラットにおけるアンタゴニストを用いた研究-2014

    • 著者名/発表者名
      大石将文、櫛方哲也、丹羽英智、矢越ちひろ、小笠原千尋、廣田和美
    • 学会等名
      日本麻酔科学会第61回学術集会
    • 発表場所
      横浜市
    • 年月日
      20140515-20140517

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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