研究実績の概要 |
ウサギにセボフルランかプロポフォールで全身麻酔を行なった。セボフルランとプロポフォールはウサギでの至適麻酔量が不明であったため、バイスペクトラルインデックスを用いて、セボフルランとプロポフォールのウサギでの至適投与量を決定した。頭部にクラニアルウインドウを設置した。クラニアルウインドウ内にエストロゲンかプロゲステロンを10-11, 10-9, 10-7, 10-6, 10-5 mol/Lを6 mL/hrで灌流し、その前後で脳血管径を計測した。エストロゲンとプロゲステロンは、どの濃度においても脳血管に直接作用を示さなかった。 脳虚血・再灌流は、腕頭動脈、左総頸動脈、左鎖骨下静脈を15分遮断し遮断解除することで作成した。脳虚血開始後10分より再灌流から2時間後までエストロゲン10-6 mol/L、プロゲステロン10-6 mol/L、または人工髄液をクラニアルウインドウ内に6 mL/hrで灌流し、脳血管径を計測した。エストロゲン、プロゲステロンともに脳虚血・再灌流時の脳血管径に対して有意な影響を与えなかった。エストロゲン、プロゲステロンともに薬剤の入手が困難であったため、現在研究は続行中である。研究結果が出そろったところで、論文化する予定である。 エストロゲン、プロゲステロンの入手にてまどったため、薬剤がない時期に、本研究で使用する機器を使用して、ローキナーゼ阻害薬やJM-1232(-)の脳血管に対する影響を検討した。
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