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2011 年度 実施状況報告書

血管平滑筋細胞における分化・増殖の分子基盤の解析

研究課題

研究課題/領域番号 23592247
研究機関岐阜大学

研究代表者

熊澤 昌彦  岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (10303504)

研究分担者 田辺 久美子  岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (30402209)
飯田 宏樹  岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30159561)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード血管平滑筋細胞 / 遊走 / AMPK / 動脈硬化 / 血管形成後再狭窄
研究概要

血管傷害時には、種々のサイトカインや増殖因子により血管平滑筋細胞が傷害部位に遊走、増殖し傷害された血管の修復を行う。しかし、一方では、血管平滑筋細胞の遊走、増殖は病的新生内膜や動脈硬化の一因となっている。動脈硬化や血管形成治療後の再狭窄の過程において平滑筋細胞の遊走の分子メカニズムを明らかにすることはきわめて重要である。細胞増殖因子であるPDGFは血管平滑筋細胞の遊走を、p44/p42 MAP kinase pathwayおよびPI3-kinase/Akt pathwayを介して促進することが知られている。近年、AMPKが細胞遊走に関与していると報告されており、われわれはラット血管平滑筋A10細胞を用いてPDGFによる細胞遊走におけるAMPKの関与を検討した。その結果、1.PDGFによる細胞の遊走はcompound C (AMPK阻害剤)により抑制された。2.compound CはPDGFによるAMPKのリン酸化を抑制した。3. AMPKのdownregulationはPDGFによる細胞の遊走を抑制した。4.compound CはPDGFによるraf、MEK1/2、p44/p42 MAP kinaseのリン酸化を抑制した。5.compound CはPDGFによるPI3-kinase、Aktのリン酸化を抑制した。以上より、PDGFによる血管平滑筋細胞の遊走はAMPKを介していること、および、AMPKが、p44/p42 MAP kinase pathwayおよびPI3-kinase/Akt pathwayの上流で作用することが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

結果は得られたが、発表に至っていない。

今後の研究の推進方策

上記結果をまとめて、英文雑誌に投稿。その後、麻酔薬を始めとする、種々の血管作動薬が血管平滑筋細胞の遊走に及ぼす影響とその作用機序の解明。

次年度の研究費の使用計画

細胞実験、蛋白質解析および遺伝子発現解析等の検討に要する消耗費および試薬に充てられる。一部は、学会発表、論文投稿に関わる費用に充てられる。

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公開日: 2013-07-10  

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