持続投与されたレミフェンタニル濃度は出血性ショックの進行に伴い上昇し、併用されるプロポフォール濃度の3倍速く上昇する。この結果は術前や術中に大きな出血を伴う症例ではプロポフォールに比較してレミフェンタニルを大きく減じる必要があることを示している。またレミフェンタニル濃度は麻酔深度やカテコラミン投与など術中さまざまな要因で変化する心拍出量に影響を受ける。この程度は出血性ショックでの結果とは異なり、併用されるプロポフォールと同程度であったが、両薬剤ともに心拍出量の上昇時より低下時に大きく影響を受ける。この結果は低心拍出量時には両薬剤とも予想される血液濃度より大きく増加していることを示している。
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