研究課題/領域番号 |
23592258
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
三好 宏 長崎大学, 大学病院, 助教 (90332858)
|
研究分担者 |
前川 拓治 長崎大学, 大学病院, 講師 (10336167)
|
キーワード | 腎虚血再灌流 / 水素 / 腎臓 / 保護 |
研究概要 |
臓器虚血再灌流障害は、生命予後を大きく変化させる。その中で、腎臓の虚血再灌流障害を研究している。腎保護作用を持つ可能性がある物質の内、水素の保護効果に注目し、研究を行う。その為に、ラットの腎臓虚血再灌流障害モデルを作成し、技術的な問題がないかを確認し、実験計画を進めている。雄性ウィスターラット(300~350グラム)を、ペントバルビタール(50mg/kg)にて麻酔を行う。気管挿管を行い、人工呼吸器を使用し呼吸補助を行う。内頚静脈にカニュレーションし、薬剤投与ルート・輸液負荷ルートとして使用する。血圧・心拍数をラット用非観血式血圧計にて定期的に測定する。腎臓の虚血再灌流障害モデルは、麻酔を施行したラットに対し、両側側腹部切開にて腎臓を露出後、その基部を腎動脈・腎静脈・尿管を一塊にしてマイクロクリップにてクランプする。虚血時間は40分を目標に定め、虚血終了後クリップを除去し再還流を行う。虚血前・後の腎皮質血流をドップラー血流計にて測定し、再灌流の有無を確認する。水素の投与は、人工呼吸器を通して投与を行う。その後閉腹し、麻酔から覚醒させ、飼育箱の中に戻す。その後は、飲水・食事は自由にすることができるようにする。実験経過中は、直腸体温計にて体温を測定し、37-38度になるように電熱器にて保温する。12時間・24時間・48時間後に再び、ペントバルビタールにて麻酔後、採尿・採血を行い、BUN、クレアチニン、尿中Na排泄能、尿中πGSTなどを測定する。 グループ分けは、①シャム群(開腹操作のみ)②虚血群③虚血+水素群(高濃度投与群)(虚血前投与)④虚血+水素群(低濃度投与群)(虚血前投与)⑤虚血+水素群(高濃度投与群)(虚血後投与)⑥虚血+水素群(低濃度投与群)(虚血後投与)⑦虚血+水素群(高濃度投与群)(全経過投与)⑧虚血+水素群(低濃度投与群)(全経過投与)とする。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
水素を使用しているため、実験日に制約があり、十分な実験日を確保できなかった。また、別の業務による時間的制約があり、本実験に十分な時間を確保することができなかった。
|
今後の研究の推進方策 |
実験日確保に努め、実験計画書通り、計画を進めたい。
|
次年度の研究費の使用計画 |
実験計画書通りに使用計画をたてる。
|