研究課題/領域番号 |
23592271
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
江島 豊 東北大学, 大学病院, 講師 (90301051)
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研究分担者 |
松原 光伸 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30282073)
外山 裕章 東北大学, 大学病院, 助教 (00375007)
遠藤 康弘 東北大学, 大学病院, 助教 (40375051)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 敗血症 / 副腎不全 |
研究概要 |
重症敗血症患者では相対的副腎不全を呈しやすいため、糖質コルチコイド補充療法が確立されつつある。相対的副腎不全を呈した重症敗血症患者ではHyperreninemic hypoaldosteronismも呈しやすく、この場合は急性腎不全を合併しやすい。この腎機能悪化の機序は不明であり、低アルドステロン血症も病態に関与している可能性がある。副腎不全とHyperreninemic hypoaldosteronismを呈した重症敗血症患者に対する薬物療法を検討する目的で、両側副腎摘出ラットにアルドステロン(鉱質コルチコイド),デキサメサゾン(糖質コルチコイド),食塩水,又はそれらの組み合わせ投与による治療を行った後にエンドトキシン(LPS)を腹腔内に投与するラット敗血症副腎不全治療モデルを作成し、予後や生理学的・病理組織学的検討を行った。体重180-200gの雄性Sprague Dawleyラットを用い、両側副腎を摘出し副腎不全モデルを作成した。副腎摘出(ADX)後、ラットは個別に代謝ケージにおいて飼育し、餌は術前・術後ともラット通常食を自由に摂取できる状態とした。水分は、術前は滅菌蒸留水、術ストレスからの回復期間である術直後から術後第3病日までは生理食塩水、第4病日以降は滅菌蒸留水を自由に摂取できる状態とした。ADX術後第6病日に検体採取を行った。LPS投与前に採取した検体を使用して敗血症誘発前の状態を評価し、LPS投与2時間後に採取した検体を使用して超急性期反応の検討を行った。アルドステロン補充群では肺水腫を示す肺胞内硝子膜形成を強く認めた。LPS投与2時間後は硝子膜形成の減少を認めた。好中球数はLPS投与2時間後・6時間後には全群で増加を認めた。LPS投与前の群間の差は小さく、LPS投与2時間後は全群で増加し、6時間後はAld-Dexa群とSham群を除く群でさらに増加した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
東日本大震災のため、実験器具、実験施設などが被害を受けたため、実験を開始するのに時間を要したため。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度に引き続いて研究を行う。今年度も研究代表者江島と分担者3名で効率よく動物実験、解析などを行う予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度使用学は、今年度の研究を効率的に行ったことに伴い生じた未使用学であり、平成24年度請求額とあわせて、次年度に計画している研究の遂行に使用する予定である。
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