研究課題/領域番号 |
23592271
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
江島 豊 東北大学, 大学病院, 講師 (90301051)
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研究分担者 |
松原 光伸 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30282073)
外山 裕章 東北大学, 大学病院, 助教 (00375007)
遠藤 康弘 東北大学, 大学病院, 助教 (40375051)
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キーワード | 敗血症 / 副腎不全 |
研究概要 |
重症敗血症患者では相対的副腎不全を呈しやすいため、糖質コルチコイド補充療法が確立されつつある。相対的副腎不全を呈した重症敗血症患者ではHyperreninemic hypoaldosteronismも呈しやすく、この場合は急性腎不全を合併しやすい。この腎機能悪化の機序は不明であり、低アルドステロン血症も病態に関与している可能性がある。副腎不全とHyperreninemic hypoaldosteronismを呈した重症敗血症患者に対する薬物療法を検討する目的で、両側副腎摘出ラットにアルドステロン,デキサメサゾン,食塩水,又はそれらの組み合わせ投与による治療を行った後にエンドトキシン(LPS)を腹腔内に投与するラット敗血症副腎不全治療モデルを作成し、予後や生理学的・病理組織学的検討を行った。体重180-200gの雄性Sprague Dawleyラットを用い、両側副腎(ADX)を摘出し副腎不全モデルを作成した。ADX術後第6病日に検体採取を行った。LPS投与2時間後には、Ald-Dexa群・Sham群を除く群で糸球体と静脈のうっ血、静脈の拡張を認めた。糸球体うっ血は、LPS投与前はDexa群に、2時間後はDexa群,W群,NS-Dexa群に、6時間後はNS-Dexa群,W群,Ald-Dexa群に強く認めた。静脈うっ血は、LPS投与前はDexa群に、2時間後はW群,Dexa群,NS-Dexa群に、6時間後はW群,Ald-Dexa群,NS-Dexa群に強く認めた。静脈拡張は、LPS投与前はAld-Dexa群に、2時間後はW群に、6時間後はW群,Ald群に強く認めた。尿細管上皮障害は、LPS投与前はW群に、2時間後はDexa群,NS-Dexa群に強く、6時間後はW群,Ald群に強く認め、逆に6時間後にNS-Dexa群,Ald-Dexa群では軽減する傾向を認めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年より引き続き東日本大震災の影響を受け、実験施設の工事などが入りやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度に引き続いて研究を行う。今年度も研究代表者江島と分担者3名で効率よく動物実験、解析などを行う予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当無し
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