内在性カンナビノイドである2-アラキドノイルグリセロール(2-AG)は神経細胞においてカンナビノイド(CB)1受容体を介して鎮静・鎮痛作用や神経発達に影響を与えることが知られている。ラット脳より2-AG産生活性を持つ画分を部分精製しトリプシン消化後質量分析計で解析し単一タンパクを同定した。同定されたタンパクはラット脳に多く発現しており、特に海馬、中脳、延髄に分布していることが確認された。 また、2-AGの末梢神経への影響を胎生7日の鶏卵から分離した脊髄後根神経節を用いて検討した。培養液に2-AGを加えたところ、神経円錐崩壊と神経伸長減少が観察された。この現象はCB受容体の遮断薬により拮抗された。
|