研究課題/領域番号 |
23592286
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
内山 昭則 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00324856)
|
研究分担者 |
藤野 裕士 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50252672)
井口 直也 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (00372623)
|
キーワード | 人工呼吸 / 呼吸仕事量 / 呼気 / 気管チューブ / 換気補助 |
研究概要 |
集中治療部に入室し、人工呼吸を受けた患者において気管チューブ先端圧の推計と呼気相における患者に負荷される呼吸仕事量を算出する検討を前年度より引き続き行い、本年度は結果発表に必要なデータの計算を行った上、医学雑誌上に論文として発表した。対象は調節、補助換気assist/contorol(A/C)モードの28人、人工呼吸器から離脱を考慮する自発呼吸テストSpontaneous breathing trial(SBT)として用いるContinuous Positive Airway Pressure (CPAP) + Pressure Support Ventilation (PSV) モードの29人を対象とした。気管チューブの太さは内径7もしくは8㎜、A/Cモードでの換気条件設定は担当医師の決定にしたがい、SBTではCPAP 5 cmH2O、PSV 5 cmH2Oの換気条件とした。呼気相の呼吸仕事量を負荷するのは気管チューブ、人工鼻Heat moisture exchanger (HME)の3つであり、両モードともに気管チューブサイズが小さいほど、患者の分時換気量が増大するほど、指数関数的に患者に負荷される仕事量が増大した。また、A/Cモードでは不適切な吸気時間の設定が付加呼気仕事量を増大させた。呼吸不全患者では死腔量の増大によって必要となる分時換気量は増大することが多いが、そのような場合には呼気相に患者に負荷される仕事量が大きくなり問題となることが多い。また、内因性PEEPの発生の原因にもなる。上記のように人工呼吸器による呼気補助を考慮する必要性がある。 この問題に対し、ステッピングモータで駆動するピストンシリンジを患者呼吸の呼気相に同期して駆動し呼気補助を行うシステム引き続き開発した。人工呼吸器回路への接続は電磁弁によって行い、電磁弁とステッピングモータの駆動はLabView上で作成したソフトウェアで行うシステムとした。本年度において従来の人工呼吸器に接続して呼気補助を行うプロトタイプを作成した。
|