手術後患者の機能的健康状態回復促進につながる麻酔・周術期管理方法の開発に貢献するため,機能的健康状態回復へ影響する因子について臨床的検討を行った:胸部外科,腹部外科,整形外科手術などでの区域麻酔付加は術後痛などの副作用を軽減すること,電気痙攣療法は症例を選べば日帰りで可能であること,本邦の日帰り手術での安全性確保のための回復基準整備が未だ不十分であることなどを明らかとした。また,麻酔薬関連副作用軽減による回復促進に貢献するため,聴覚誘発反応測定値(aepEX)を鎮静度指標とする薬剤投与自動制御システムの数学的モデルを構築し,その有効性をシミュレーションで確認した。
|