研究課題
各種オピオイド製剤(モルヒネ、オキシコドン、フェンタニル)並びにカンナビノイド製剤(ドロナビノール)の二量体化オピオイドーカナビノイド受容体への影響の解析を行った。(北條、上園、高田、須藤)平成23年度の研究で得られた、二量体受容体のみをアッセイできるシステムを用いて、本邦で用いられている医療用麻薬であるモルヒネ、フェンタニル、オキシコドンと、カナビノイド製剤ドロナビノールの、二量体化オピオイド-カナビノイド受容体に対する細胞反応の比較解析を行った。特に各種オピオイド製剤とドロナビノールのそれぞれの組み合わせによる二量体化受容体に対する耐性の違い、受容体の細胞内インターナリゼーションの違い並びにそのメカニズムを明らかにすることを目的とした。① μ -CB1二量体化受容体の各種オピオイド製剤(モルヒネ、オキシコドン、フェンタニル)ならびにカンナビノイド製剤(ドロナビノール)刺激後の細胞内局在の違いを検討した。 特に受容体インターナリゼーション・脱感作の違いを共焦点レーザにて検討した。② μ -CB1二量体化受容体の各種オピオイド製剤(モルヒネ、オキシコドン、フェンタニル)+カンナビノイド製剤(ドロナビノール)刺激後の二量体化の程度(FRET効率にて算出可能)を、FRETを用いて解析した。-各種オピオイド製剤はμ -CB1二量体化受容体を解離させるかまたはさらに強固にさせるのかどうか検討した。
3: やや遅れている
μ -CB1二量体化受容体を最大限活性化させるオピオイド製剤とドロナビノールとの組み合わせ、並びに受容体脱感作を最小限にするオピオイド製剤とドロナビノールの組み合わせを明らかにはできていない。
In Vitro アッセイで得られた、二量体化オピオイド受容体を最大限活性化し、また受容体脱感作の少ない医療用オピオイド製剤の組み合わせ(たとえばモルヒネ+ 少量ドロナビノール、オキシコドン+ ドロナビノールなど)を用いて、丸ごとの動物でtail flick test による痛みの行動薬理学的解析を行う
当初の研究予定通り、in Vivoの動物実験、ならびにIn Vitroの追加実験などに使用予定
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