質の高い麻酔科専門医養成にあたり、日常診療での経験が難しい一方で麻酔科医に高い専門性が求められる医療対応を習得するために、シミュレーション教育が有用と考えられる分野を検討し、「モデルシミュレーションプログラム」として提言することを目的とした。既存の心肺蘇生講習に加え、スキルトレーニングとしての「外科的気道確保」「ビデオ喉頭鏡」、シナリオトレーニングとして「緊急帝王切開の全身麻酔導入」「麻酔中のアナフィラキシー」「気道・換気トラブル」「麻酔中の急性冠症候群」に加え、多職種連携シミュレーションとして「大量出血」「肺塞栓症」「麻酔器トラブル」を組み合わせるプログラムは有用であると考えられた。
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