研究課題/領域番号 |
23592311
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
五十嵐 孝 自治医科大学, 医学部, 准教授 (40332994)
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キーワード | 硬膜外腔内視鏡 |
研究概要 |
難治性腰下肢痛の最新治療である硬膜外腔鏡とスプリングコイルカテーテルを用いた神経周囲の癒着剥離法の差異を明らかにする目的で,臨床症例における検討を行った.本年度は、硬膜外腔鏡を9例に,スプリングコイルカテーテルを用いた神経周囲の癒着剥離法を7例に施行し,経過観察中である. 硬膜外腔鏡は,(1)セルジンガー法を用いてイントロデューサーを仙骨裂孔より硬膜外腔に挿入し,(2)あらかじめビデオガイドカテーテルを装着した細径内視鏡を,イントロデューサーを通して硬膜外腔に挿入し,(3)生理食塩水を注入しながら,硬膜外腔の観察,潅流,洗浄,癒着剥離を内視鏡下で行い,必要に応じてX線透視や造影剤を併用した. スプリングコイルカテーテルは,(1)セルジンガー法を用いてスプリングコイルカテーテルを仙骨裂孔または椎間孔より硬膜外腔に挿入し,(2)硬膜外腔の癒着剥離をX線透視下で行い,必要に応じて造影剤を併用した. 硬膜外腔鏡とスプリングコイルカテーテルを用いた神経周囲の癒着剥離法の治療成績を向上させうる方法を見いだす目的で,実験動物における腰痛モデルを作成した.セボフルラン麻酔下のブタを用い,手術によって腰痛モデルを作成し,MRI,X線透視,造影剤,硬膜外腔鏡による評価を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
臨床症例における検討での症例数,実験動物における検討での進行度に遅れが見られるが.それ以外の部分は計画通りに進んでいる.
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今後の研究の推進方策 |
研究計画通りに進める予定である。尚、前年度分の研究費の一部を、翌年度分として使用する予定である。この理由は、スプリングコイルカテーテルを用いた治療群の症例数が当初の予定よりも少なかったため,翌年度も引き続き検討することとした.
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次年度の研究費の使用計画 |
臨床症例の検討において、スプリングコイルカテーテルを用いた治療群の症例数が予定数よりも少なかったため,カテーテルの購入費用が当初の見積より少なくなった.研究期間を延長し,翌年度も引き続きスプリングコイルカテーテルを用いた治療を行い,症例数を増やして解析することとした. スプリングコイルカテーテルを用いた治療群の症例数を増加させるため,カテーテルの購入費用と,その結果解析のための費用として使用する予定である.
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