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2013 年度 実績報告書

末梢神経障害による下行性疼痛抑制系の変調と神経因性疼痛

研究課題

研究課題/領域番号 23592314
研究機関関西医療大学

研究代表者

樫葉 均  関西医療大学, 看護学部, 教授 (10185754)

キーワード下行性抑制系 / 脊髄後角ニューロン / パッチクランプ法 / ラット
研究概要

末梢からの侵害刺激の情報は、脊髄後角もしくは三叉神経脊髄路核で中継され上位中枢に伝えられる。後角で中継される侵害情報は脳幹由来の下行性抑制ニューロンにより減弱されるというが、その詳細は不明のままである。この下行性抑制ニューロンはセロトニン系およびノルアドレナリン系の二つに大別される。そこで本研究では、セロトニン(5-HT)受容体およびノルアドレナリン(NA)受容体の作動薬(アゴニスト)が後角深層ニューロンに及ぼす作用についてラット新鮮脊髄スライスを用いブラインドパッチクランプ法にて検討した。
脊髄後角の深層において、約40%のニューロンはセロトニン投与に対して、興奮性のゆっくりした内向き電流(slow inward current)を示し、抑制性の外向き電流(slow outward current)を示したものはわずかであった。セロトニン受容体アゴニストを用いて詳細に検討したところ、セロトニンに対して興奮性の応答を示すニューロンの全ては(8/8個のニューロン)、5-HT6/7アゴニスト(5-carboxamidotryptamine)に同様の応答を示した。一方、アドレナリンの投与に対しては約20%のニューロンが内向き電流(slow inward current)を示し、やはり、抑制性の応答を示すものはほとんどなかった。アドレナリン受容体アゴニストを用いて検討したところ、アドレナリンに対して興奮性の応答を示したニューロンの全ては(4/4個のニューロン)、α1アゴニスト(phenylephrine)により同様の応答を示した。これらの結果より、脳幹由来のセロトニン/ノルアドレナリン系ニューロンは脊髄後角ニューロンを、それぞれ5-HT6/7受容体およびα1受容体を介して興奮性に作用することが分かった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] サブスタンスPとエンケファリンに応答する脊髄後角ニューロン2013

    • 著者名/発表者名
      樫葉均、清行康邦
    • 学会等名
      全日本鍼灸学会
    • 発表場所
      福岡市
    • 年月日
      20130607-20130609

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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