研究概要 |
2012年度に日本人前立腺癌に於いて、全ゲノム関連解析(GWAS)から同定された複数の疾患関連遺伝子座の一塩基多型(SNPs)の関連を検討するため、選択した21 SNPsについて予備実験から開始し、2013年度は実際のサンプルを用いたゲノタイピングを進めた。これまでに選択した合計21 SNPsについては散発性前立腺癌202例、対照(前立腺肥大症)122例についてゲノタイピングを完了した。加えて、これまでの間に追加すべきと、考えられた9 SNPs (rs11693801(Chr.2), rs9284813(Chr.3),rs1512268, rs10086908, rs1456315, rs620861, rs7837688(Chr.8), rs7501939(Chr.17), rs5759167(Chr.22))についても予備実験から実サンプルのゲノタイピングを行い、アレル頻度による解析を行った。 これまでに分かった事として、上記30 SNPsの内、散発性前立腺癌との関連が認められたのは、以下に示す5 SNPsであった。rs11693801 C allele (p=0.0027), rs16901979 A (p=0.0005), rs1456315 A (p=0.0073), rs10993994 T (p=0.0035), rs7501939 C (p=0.0466)で有意に前立腺癌リスクを増加する結果であった。 今年度は家族性前立腺癌サンプルのゲノタイピングを行い、臨床データも含めて解析をしていく計画である。
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