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2011 年度 実施状況報告書

新規発癌関連遺伝子の探索を目指した光力学診断偽陽性尿路上皮の網羅的遺伝子解析

研究課題

研究課題/領域番号 23592335
研究機関高知大学

研究代表者

井上 啓史  高知大学, 教育研究部医療学系, 准教授 (00294827)

研究分担者 田村 賢司  高知大学, 教育研究部医療学系, 助教 (50464384)
執印 太郎  高知大学, 教育研究部医療学系, 教授 (70128601)
小倉 俊一郎  東京工業大学, フロンティア研究機構, 特任准教授 (90343160)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード膀胱癌 / 光力学診断 / アミノレブリン酸 / 偽陽性病変 / 遺伝子解析
研究概要

光感受性物質 アミノレブリン酸を用いた光力学診断は、癌細胞を赤色に蛍光発光させることで従来法以上に高精度に診断可能である。この蛍光発光の現象は癌細胞に特有である生物学的特徴(ワールブルグ効果)に起因する。そこで、膀胱癌に対する光力学診断において、蛍光を発光する病理学的非癌組織(偽陽性病変)が潜在的遺伝子異常を有する"遺伝子レベルの前癌病変"であるという仮説を立脚した。そこで、本研究は、アミノレブリン酸を用いた光力学診断を行い、蛍光陽性癌部、蛍光陽性非癌部(偽陽性病変)、蛍光陰性非癌部から各々研究検体を採取し、網羅的に遺伝子発現解析を行い、プロファイルを作製する。データ解析(クラスター解析等)により各々検体(3群)を分別する遺伝子を抽出し、偽陽性に関連する責任遺伝子(群)、発癌に関連する未知の遺伝子(群)の同定について比較検討を行い、さらに同定した責任遺伝子に関する機能解析にて裏づけ検証を行うというものである。本年度の研究期間で、アミノレブリン酸を用いた光力学診断を実施した膀胱癌症例、特に蛍光発光する病理学的非癌病変(偽陽性病変)を有する症例において、蛍光陽性癌部、蛍光陽性非癌部(偽陽性病変)、蛍光陰性非癌部から各々研究検体を採取した。今後、引き続き検体を集積するとともに、採取した研究検体を用いて、Laser MicrodissectionやcDNA Microarrayを用いて網羅的に遺伝子発現解析を行い、プロファイルを作製する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究期間の現時点まででは、アミノレブリン酸を用いた光力学診断を実施した症例の中で、蛍光陽性非癌部 (偽陽性病変)を示す症例が少なかったため、網羅的遺伝子発現解析には至っていない。

今後の研究の推進方策

本研究は、アミノレブリン酸を用いた光力学診断を行い、蛍光陽性癌部、蛍光陽性非癌部(偽陽性病変)、蛍光陰性非癌部から各々研究検体を採取し、網羅的に遺伝子発現解析を行い、プロファイルを作製するというものである。今後、引き続き検体を集積するとともに、蛍光陽性非癌部(偽陽性病変)を有さない症例においても、蛍光陽性癌部および蛍光陰性非癌部の2群のみの研究検体でも、発癌に関連する未知の遺伝子(群)の同定について比較検討を行うことは可能であると考え、さらなる検体採取を進める予定である。

次年度の研究費の使用計画

平成23年度の計画に基づく経費執行については、蛍光陽性非癌部 (偽陽性病変)を示す症例が少なかったため、研究の目的である網羅的遺伝子発現解析が出来なかった経緯がある。次年度は、引き続き検体を集積するとともに、採取した研究検体を用いて、Laser MicrodissectionやcDNA Microarrayを用いて網羅的に遺伝子発現解析を行い、プロファイルを作製予定でありそれに費やす研究費として使用する予定である。

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公開日: 2013-07-10  

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