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2013 年度 実績報告書

尿路上皮癌の新規尿中マーカー 80KDa糖蛋白の臨床的意義と生物学的役割

研究課題

研究課題/領域番号 23592341
研究機関琉球大学

研究代表者

木村 太一  琉球大学, 医学部附属病院, その他 (60596360)

研究分担者 松村 英理  琉球大学, 医学部附属病院, 助教 (30457676)
齋藤 誠一  琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80235043)
町田 典子  琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70448588)
キーワード尿路上皮癌 / 尿中マーカー
研究概要

我々は癌の糖鎖研究の過程で、糖鎖を認識するモノクローナル抗体RM2が前立腺癌由来の糖蛋白であるhaptoglobin-beta鎖に選択的に反応すること、RM2が認識するhaptoglobin-beta鎖は前立腺癌の新たな組織・血清マーカーであることを報告した。近年haptoglobin構成分子は、汎腫瘍マーカーの可能性を有しているといわれているため、抗体RM2が反応する糖蛋白が、悪性度の高い尿路上皮癌を早期癌の状態で発見する能力を有するか否かを調べることを目的に研究を開始した。
まず1)約50例の尿路上皮癌患者を対象として、モノクローナル抗体RM2による尿中糖蛋白の検出をウエスタンブロッティング法で行い、2)RM2による糖蛋白に対する陽性反応と各種臨床病理学的パラメーターとの関連を統計学的に解析したところ,1)および2)の結果は、悪性度(grade)の高い膀胱尿路上皮癌を有する患者ではわずか20μlのスポット尿で75kDa前後の糖蛋白への反応が認められ、その反応の強さは悪性度に比例している可能性が高いことが分かった。この75kDa糖蛋白の解析を行い、数種類の糖蛋白へ絞り、各糖蛋白に対応する抗体を用いて、膀胱癌患者尿をウエスタンブロッティングした。すると1つの抗体で悪性度の高い膀胱癌患者ほど尿中80kDa糖蛋白が増加することが確認された。
複数の膀胱癌細胞株と正常膀胱上皮細胞株を用いてRNAを抽出しPCR施行すると、この80KDa糖蛋白の発現を正常膀胱尿路上皮細胞で確認できたが、尿路上皮細胞株では発現が非常に弱いか発現を認めず、定量PCRでも同様の結果であった。そこで尿路上皮癌細胞株に対し脱メチル化+脱アセチル化処理後PCRを施行すると、施行した全ての株で80KDa糖蛋白が再発現した。
しかし免疫組織化学染色では80KDa糖蛋白に対する抗体で、癌と正常組織の鑑別はできなかった。

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公開日: 2015-05-28  

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