研究課題
初年度は前立腺ファントムを使って前立腺癌モデルを作成し、MRIと超音波のFusion Imageをガイドにして前立腺ファントムの腫瘍部位を穿刺しその精度の検討を行った。これによってMRI-US Fusion Imageガイド下穿刺の精度が十分に高い(誤差1mm以内)ことが証明された。また、MRI上で前立腺癌病巣の疑われる症例に対してMRI-US Fusion Imageガイド下生検を施行し、前立腺癌の検出率を検証した。その結果前立腺癌は126例中121例(96%)から検出され、癌が検出されたすべての症例においてTarget Coreが陽性であった。すなわちMRIの情報から得られた癌病巣の疑わしい部位に対して正確なTargetingが行われると、ほぼ間違いなく癌が検出されることがわかった。さらに、MRI情報と3次元的な生検経路の記録および病理組織診断の照合によって、3次元癌病巣マップを作製し、前立腺全摘標本と比較したところ、従来の生検法に比べて明らかに正確に臨床的に有意義な前立腺癌の部位と個数、病理学的悪性度を予測していた。このことから、限局性前立腺癌に対する局所療法が可能になると考えられた。昨年度開始した小線源留置による局所療法は、PSA低下を主要アウトカムとする評価で短期的には良好な結果が得られた。
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