研究課題
前立腺癌は進行すると、治療抵抗性となり、死に至る症例が存在する。内分泌療法抵抗性前立腺癌となる症例は、すでに初診時から骨転移を認める進行性の症例であることが多く、それらの前立腺癌と、正常前立腺組織での遺伝子発現、特に、non-coding RNAであるmicroRNAの発現に注目し、これまで発現解析を行ってきた。平成23年、24年にかけて、前立腺癌に発現するmicroRNAの発現profileを同定した。平成25年度は、プロファイルのなかで、発現がとくに低下しているmicroRNAを選択し、機能解析を行い、以下のことを明らかにした。標的遺伝子は、in silico アッセイを用い(Targetscan および Genecodis, GEO array)、機能解析は前立腺癌細胞株(PC3およびDU145細胞)を用いて、増殖(MTTアッセイ)、浸潤(invasion assay)、遊走能(migration assay)を用いて行った。さらに、ヒト前立腺癌における標的遺伝子の発現を、組織免疫染色(Tissue array)を用いて解析した。a) miR-145 はFASN1を標的とし、前立腺癌の増殖、浸潤に関与するb) miR-1, miR-133aはPNPを標的とし、前立腺癌の増殖、浸潤に関与するc) miR-222 and miR-31は癌のpathwayを標的とし、前立腺癌の増殖、浸潤に関与するd) miR-143/145はGOLM1を標的とし、前立腺癌の増殖、浸潤に関与する
すべて 2014 2013
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)
J Hum Genet.
巻: 59(2) ページ: 78-87
doi: 10.1038/jhg.
Cancer Sci.
巻: 104(12) ページ: 1567-1574
doi: 10.1111/cas.12280.
巻: 58(8) ページ: 508-516
doi: 10.1038/jhg.2013.31