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2013 年度 実績報告書

ファージデイスプレイ法より前立腺癌の癌特異抗原に対し単離した完全ヒト型抗体の研究

研究課題

研究課題/領域番号 23592353
研究機関藤田保健衛生大学

研究代表者

白木 良一  藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (70226330)

研究分担者 星長 清隆  藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (30229174)
赤堀 泰  三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (80221711)
キーワード前立腺癌 / 癌特異的抗原 / 前立腺膜特異的抗原 / 癌特異的抗体
研究概要

我々は癌細胞膜タンパク質に結合するモノクローン抗体の網羅的単離―新鮮切除癌組織を用いた免疫組織染色による癌特異的クローンの選別-マス解析による抗原の同定ーという研究戦略を確立した。この研究戦略を応用して、癌組織を構成する様々な癌細胞膜上に細胞種特異的に存在する抗原に結合するヒトモノクローン抗体を網羅的に単離―それぞれの抗体が認識する抗原を同定し現在までに30種類の癌特異抗原の同定および、それぞれの抗原に特異的に結合する450種類以上のヒトモノクローン抗体の単離に成功した(PNAS 105, 7287-92, 2008)。前立腺上皮細胞の構造蛋白であるProstate specific membrane antigen (PSMA;前立腺特異的膜抗原)を用い、AIMSライブラリーよりPSMAに対する特異的抗体を単離した。これは本ファージデイスプレイ法が未知の抗原だけでなく、より純化した既知の癌特異抗原の単離に対しても効果を発揮した初めての例である。これを既に抗原決定されている抗体(15種類)と併せて前立腺癌組織20例、良性前立腺組織20例に免疫組織染色を行った。良性前立腺組織ではMCP、ALCAMが95%、JAM-1は80%の症例で陽性であったのに対してPSMA陽性率は5%であった。一方、前立腺癌組織ではALCAMが全例で膜陽性を示し、PSMAは95%、EpCAM、MCPは70%が膜陽性であった。以上より、今回単離に成功した抗PSMA抗体のみ癌特異的染色性が確認され前立腺癌組織診断において有用な抗体であると考えられた。そして、このPSMA抗体は前立腺癌細胞株であるLNCapに対し in vitro において特異的な細胞増殖抑制機能等を認めた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 前立腺がん治療の最前線 限局性前立腺癌に対するロボット支援手術前立腺全摘除術(RARP)の治療成績.2013

    • 著者名/発表者名
      白木良一
    • 学会等名
      第51回日本癌治療学会学術集会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      20131024-20131026
  • [学会発表] Isolation of anti PSMA antibody and screening for antigens overexpressed on prostate cancer using anticancer antibodies obtained from antibody phage-display library.2013

    • 著者名/発表者名
      Hikichi M,Shiroki R,Kurosawa G,Akahori Y,Hoshinaga K,Kurosawa Y.
    • 学会等名
      33rd Congress of the Societe International Urology.
    • 発表場所
      Vancouvar, Canada
    • 年月日
      20130908-20130912

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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