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2012 年度 実施状況報告書

夜間頻尿はメタボリック症候群の発症予測あるいは進行のマーカーとなりうるか?

研究課題

研究課題/領域番号 23592360
研究機関福井大学

研究代表者

青木 芳隆  福井大学, 医学部, 助教 (30273006)

研究分担者 横山 修  福井大学, 医学部, 教授 (90242552)
日下 幸則  福井大学, 医学部, 教授 (70135680)
松田 陽介  福井大学, 医学部, 助教 (90345687)
土山 克樹  福井大学, 医学部附属病院, 医員 (90464073)
松本 智恵子  福井大学, 教育地域科学部, 准教授 (80377043)
キーワード夜間頻尿 / 高血圧 / 肥満 / 糖尿病 / 脂質異常
研究概要

福井県住民健康診査受診者約3万人/年を対象とした大規模な疫学調査を行い、夜間頻尿の独立した危険因子として高血圧、糖尿病、肥満などを見出し、さらに、メタボリック症候群(MetS)構成要素数が増えるに従い夜間頻尿の危険度が上がるという新たな知見を得ることができ、夜間頻尿がMetS 発症や進行のマーカーとなる可能性を示唆された。これまでの横断的解析の結果を踏まえ、本研究では同じ対象者を長期的に継続観察(縦断的解析)し、自覚可能な夜間頻尿がMetS の発症や進行を早期にマーカーになりうるかどうか、その関連性について統計学的手法を駆使し、検証した。
平成15年と19年の両年に健康診査を受診した者のうち、65歳以下でMetSのない者5,2345名を対象とし、MetSを発症する事の関連因子を多変量解析にて求めた。その結果、夜間頻尿を認める者は、年齢、性別で調整しても、4年後にMetSを発症する危険度が、2.3-2.9倍高くなることがわかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現在までのところ、合計8年分のデータの収集と入力が完了している。上述のように、夜間頻尿を認める者は、年齢、性別で調整しても、4年後にMetSを発症する危険度が、2.3-2.9倍高くなる、という新たな知見を得ることができた。
この結果は、平成24年度には日本非排尿機能学会に報告する段階まで到達した。平成25年度には国際学会での発表および論文発表を行う段階に来ている。
また、本研究に関連して、英文誌にメタボリック症候群と夜間頻尿について、レビュー論文を投稿し受理された(Metabolic Syndrome and Nocturia. Aoki Y, Yokoyama O. LUTS. 4, 11-15, 2012)。
以上のことから、おむね順調に研究が進んでいる、と判断した。

今後の研究の推進方策

これまでに、夜間頻尿とMetSとの関係について、その4年後の変化を捉えることができている。しかし、現在までにさらなるデータ集積を行い、合計8年分のデータが揃っている。そのため、今後は8年後まで含めた長期的な縦断解析として、夜間頻尿とその関連疾患や:病態との関係を解析していく予定である。

次年度の研究費の使用計画

現在使用中のパーソナルコンピュータと統計解析ソフトの劣化、スペック低下が認められるため、データ解析および学会発表、論文作成のために、新たに、パーソナルコンピュータの購入と、統計ソフトのアップグレードを予定している。また、国際学会発表のための渡航費、および論文作成に関わる諸経費に使用する予定である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Metabolic Syndrome and Nocturia2012

    • 著者名/発表者名
      Aoki Y, Yokoyama O
    • 雑誌名

      LUTS

      巻: 4 ページ: 11-15

    • DOI

      10.1111/j.1757-5672.2011.00118.x

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 排尿障害の臨床を中心に2012

    • 著者名/発表者名
      青木芳隆
    • 雑誌名

      排尿障害プラクティス

      巻: 20 ページ: 251-254

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 拡張期高血圧が夜間頻尿に与える影響2012

    • 著者名/発表者名
      青木芳隆、松田陽介、大山伸幸、三輪吉司、秋野裕信、横山 修
    • 雑誌名

      日本泌尿器科学会雑誌

      巻: 102 ページ: 525

  • [雑誌論文] 高齢者における夜間頻尿の病態と対処2012

    • 著者名/発表者名
      青木芳隆, 松田陽介, 横山修
    • 雑誌名

      Geriatric Medicine(老年医学)

      巻: 50 ページ: 581 - 584

    • 査読あり
  • [学会発表] 夜間頻尿は将来のメタボリック症候群発症を予測しうるか?2012

    • 著者名/発表者名
      青木芳隆、松田陽介、土山克樹、岡田昌裕、松本智恵子、日下幸則、横山 修
    • 学会等名
      日本排尿機能学会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      20120829-20120831
  • [学会発表] General & Epidemiological Trends & Socioeconomics: Practice Patterns, Cost Effectiveness II2012

    • 著者名/発表者名
      Aoki Y, Matsuta Y, Tsuchiyama K, Mtsumoto C, Kusaka Y, Yokoyama O
    • 学会等名
      AUA
    • 発表場所
      アトランタ、アメリカ合衆国
    • 年月日
      20120520-20120520
  • [学会発表] 拡張期高血圧が夜間頻尿に与える影響2012

    • 著者名/発表者名
      青木芳隆、松田陽介、大山伸幸、三輪吉司、秋野裕信、横山 修
    • 学会等名
      日本泌尿器科学会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      20120421-20120424

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公開日: 2014-07-24  

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