研究課題/領域番号 |
23592378
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
佐藤 滋 秋田大学, 医学部, 教授 (80187195)
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研究分担者 |
三浦 昌朋 秋田大学, 医学部, 准教授 (30265194)
小松田 敦 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (70272044)
井上 高光 秋田大学, 医学部, 講師 (60375243)
沼倉 一幸 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90566415)
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キーワード | 腎移植 / 線維増殖 / 遺伝子多型 / 個別医療設計 / 免疫抑制薬 / 移植腎機能 |
研究概要 |
研究の全体構想は長期腎移植生着の向上に寄与するための臨床研究である。特に長期生着を妨げる移植腎線維組織増生(いわゆる慢性移植腎症の組織像)に注目し、その臨床関連因子と患者の個体差を規定する因子である遺伝子多型を解析する。さらに、これまでの研究成果から、免疫抑制薬(カルシニュリン)代謝酵素がない遺伝子多型では血中濃度が高くなり、線維増生と相関することを見出した。そこで、遺伝子多型解析を基にしたカルシニュリン初期投与量の個別設計が、腎移植線維増生を軽減するかを検討する。期待される結果が得られれば、多施設共同研究に発展させるための準備企画まで行なう。 平成24年度は、カルシニュリンの目標トラフ値を下げた同一の免疫抑制療法下では、移植腎線維組織増生に及ぼす臨床因子および遺伝子多型は認められないことを確認した。さらに、カルシニュリン代謝酵素の遺伝子多型を基にした個別医療設計を開始し、その短期効果を解析したところ、遺伝子多型別の移植腎機能の差を消失した。これらの結果は国際移植学会等で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究最終年に向けて、データの解析は概ね終了し、論文等での発表準備段階にある。
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今後の研究の推進方策 |
個別医療設計において、カルシニュリンの初期投与量を変更した群を作成し、これを継続している。このことによる多群間での比較検討をしていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
学会発表、論文作成・投稿、次段階の研究準備のために使用する予定。
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