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2012 年度 実施状況報告書

手術摘出卵巣からの卵子を用いたヒト加齢に伴う卵子減数紡錘体機能の変化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23592392
研究機関秋田大学

研究代表者

熊谷 仁  秋田大学, 医学部, 准教授 (60333936)

研究分担者 藤本 俊郎  秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), その他 (20375249)
寺田 幸弘  秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10260431)
キーワード減数紡錘体 / 加齢 / 中心体タンパク / ポロスコープ / 卵巣卵子採取
研究概要

1:子宮体がん症例の摘出卵巣からの卵子の採取を行う研究課題を、秋田大学附属病院倫理委員会に提出し、審議いただき承認を得た。
2:1で承認いただいた申請手順に従い、子宮体がん症例からの卵子採取を1例実施し、未成熟卵子を得た。
3:平成23年度にマウス卵を用いて体外成熟培養を仮実験として行い技術習得を行い、極めてサンプリングが困難なヒト検体による本実験前に培養環境、設備を整えた。その技術および設備を用いて上記2で得た未成熟卵子を体外培養に供した。
4:平成23 年度に導入したタイムラプス蛍光顕微鏡により、体外培養中のライブイメージングによる卵子成熟を観察および蛍光免疫染色を行った。
5:未だ培養法が確立されていないヒト卵子の体外培養法を検討するため、日本生殖医学会、哺乳動物卵子学会等の参加により、情報収集を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

初年度の震災の影響により、当研究室の研究活動が正常化するまで時間を要した遅れを解消するに至らなかった。
倫理委員会の承認に時間がかかったこと。
ヒト検体による本実験前の仮実験を行ったこと。
対象症例が遠方のことが多く、本研究への同意を得ることに時間を要すこと。

今後の研究の推進方策

1:子宮体がん手術し摘出卵巣からの卵子の採取症例を積み重ねる →月経周期の存在する子宮体がん手術前患者より、術前に当院倫理委員会で承認された卵巣卵子採取に関する説明と同意の所得を行う。同意の難航が予想されたため説明する症例を多くする。手術時に摘出された卵巣表面の小卵胞内容を穿刺、吸引して未成熟卵子を採取する。
2:減数分裂各層の卵子の採取と体外成熟培養 →得られた未成熟卵子は対外成熟培地に供され、成熟卵子が採取される。一部の卵子は、微小繊維阻害剤であるサイトカラシンD添加培地で成熟が誘導された卵子はMetaphase Iの段階で減数分裂が停止する。これらの実験に供する。
3:個体年齢による卵子の形体の相違の検討 →得られた卵子をポロスコープにて観察することによりその減数紡錘体の成体観察が可能である。紡錘体の大きさ(極間距離)、第一極体としての位置関係、紡錘体の卵子内での位置(卵子細胞膜と紡錘体極との距離と角度)などを観察、計測した上で、年齢群別に比較検討する。
4:ライブイメージングによる卵子成熟の観察と個体年齢によるその比較 →採取した未成熟卵子に微小管結合タンパクEB1-GFPあるいは核を標識するH2B-GFPをそれぞれコードするmRNAを顕微注入する。注入2時間後よりタイムラプス蛍光顕微鏡にて卵子を経時的に観察する。得られた画像を解析して、染色体の結合、分離の挙動を観察し、患者年齢との関連を検討する。さらに、紡錘体形成時期とその形態も観察し、年齢との関連を検討する。

次年度の研究費の使用計画

平成24年度までに予定していた実験にかかる費用は、上記のように初年度の震災の影響を解消するまでに至らなかったことから、一部を25年度に繰り越しせざるを得なかった。
上記研究方針に従い、卵子培養用品、顕微授精用品、免疫染色用品およびRT-PCR用品等、消耗品費として使用する。また、引き続き、ヒト卵子体外培養の情報収集のため生殖関連学会へ参加、発表を行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Suppression of hydatidiform molar growth by inhibiting endogenous brain–derived neurotrophic dactor / tyrosine kinase B signaling2012

    • 著者名/発表者名
      Kawamura K,Kumagai J et al
    • 雑誌名

      Endocrinology

      巻: 153(8) ページ: 3972-3981

    • 査読あり

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公開日: 2014-07-24  

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