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2011 年度 実施状況報告書

血管新生調節因子に着目した妊娠高血圧症候群の予知・予防・治療法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 23592396
研究機関東京大学

研究代表者

甲賀 かをり  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (10396723)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード妊娠高血圧症候群 / 絨毛細胞
研究概要

トロンビンによって胎盤からのsFlt1分泌が亢進することを示した。すなわち、初代絨毛細胞培養系にトロンビンを添加し、sFlt1のmRNAの発現およびタンパク分泌が上昇することを示した。一方トロンビン添加はVEGFのmRNAの発現は増加させるがタンパク分泌は上昇させないことを示した。これはVEGFの分泌タンパクがsFlt1にトラップされ、freeVEGFの濃度が低下するためと考えられた。PlGFの分泌、mRNA発現には変化がなかった。またトロンビンのこれらの作用はPAR(1)受容体を介していることも示した。これらのことより、妊娠初期の胎盤における出血、血栓形成がsFlt1の分泌を増加させることで妊娠高血圧症候群を増悪させる因子の一つとなっている可能性が示唆された。また血清中sFlt1の濃度の測定により、妊娠高血圧症候群の早期診断を行う試みに関しては、前方視的調査を行い、血清サンプルの収集を終え、現在データ解析中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究は計画通りにすすんでいる。

今後の研究の推進方策

絨毛細胞におけるsFlt1分泌制御に関しては、細胞内シグナル伝達系などの分析を行う。またマウスを用いた研究にて検証を行う。

次年度の研究費の使用計画

細胞培養備品などの消耗品、およびマウスの管理費。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Toll-like receptor-3 ligation-induced indoleamine 2, 3-dioxygenase expression in human trophoblasts2011

    • 著者名/発表者名
      Wang B, Koga K, Osuga Y, Cardenas I, Izumi G, Takamura M, Hirata T, Yoshino O, Hirota Y, Harada M, Mor G, Taketani Y
    • 雑誌名

      Endocrinology

      巻: 152 ページ: 4984-92

    • DOI

      10.1210/en.2011-0278

    • 査読あり
  • [雑誌論文] High mobility group box 1 (HMGB1) levels in the placenta and in serum in preeclampsia.2011

    • 著者名/発表者名
      Wang B, Koga K, Osuga Y, Hirata T, Saito A, Yoshino O, Hirota Y, Harada M, Takemura Y, Fujii T, Taketani Y.
    • 雑誌名

      Am J Reprod Immunol

      巻: 66 ページ: 143-148

    • DOI

      10.1111/j.1600-0897.2010.00975.x

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2013-07-10  

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