研究課題
胎盤から母体循環に分泌され、血管内皮障害を起こしうる新規血管新生調節因子の検索については、さまざまな検索を行ったが、以前応募者が明らかにしたsFlt1, PlGF以上のインパクトのある因子はいまのところ明らかになっていない。血管新生調節因子および既知因子が妊娠高血圧症候群の『予知』に有用かどうかの検証については、妊娠16-35週でsFlt1, PlGFの比が高値であると妊娠高血圧症候群の発症を来す事が多く、ROCカーブにてカットオフ値27で特異度100%感度80%となることが明らかになった。これは今後論文、学会発表予定であり、臨床応用実現化に向けて薬事承認取得の準備中である。血管新生調節因子の制御による本症の『予防・治療法』確立への基礎的データの収集に関しては、絨毛細胞の初代培養系を用いて、血栓形成時に生成されるトロンビンが絨毛細胞からのsFlt1の分泌を上昇させることを示し、既に論文発表している。これを応用してトロンビン阻害や血栓を防止する方法が間接的に本症の発症の制御に関わる可能性が示唆された。現在他の因子について確認実験中である。
2: おおむね順調に進展している
目的の一部は達成できていないが、大部分については達成しており、現在の確認実験が実施できればさらに進展が期待できるため。
新規血管新生因子の探索にういては、これまで候補となっているしぼられた因子を更に限定する予定である。血管新生因子の制御機構については絨毛細胞の初代培養系を用いて、これまで候補となっている因子による制御の確認実験を行う予定である。
1526411円細胞培養用ディスポーザブル用品、培養液、リコンビナントタンパクアッセイ用試薬
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